以前、牛乳の品ぞろえを、売場面積の大きなスーパーと小さなスーパーを比べたことがある。牛乳の売場面積は、大きな店は小さな店の5倍ほどだ。普通に考えれば、5倍も置けるのだから、大きな店が有利に働くように思えるのだろう。
だが、お客さまの欲求の受け方という質の品ぞろえに関して、小さなスーパーの方が一枚も二枚も上手であった。お客さまの牛乳に対する欲求を理解している、具体的には、大型店は、100円代から200円前半から後半の似つかわしい商品が横並びでそろえられているだけであった。このような品ぞろえでは、お客さまの選択基準は、どのメーカーの商品にしようかと考えるくらいで、楽しみはない。おそらくメーカー主導でそろえているか、お客さまはこれくらいの価格のものしか買わないというおもいこみからそろえているのだろう。
2021年11月5日号 サービス・イノベーション-Part2~現場と本部が一体で進めるイノベーション~
243 客層に合わせた売り方を再構築する
【月刊HOTERES 2021年11月号】
2021年11月04日(木)