㈱ブライト 代表取締役
日本カジノスクール 校長
大岩根 成悦 (おおいわね・まさよし)
大学生時代に豪華客船「飛鳥」の船上カジノディーラーとして勤務したことがきっかけでカジノの業界に興味を持つ。これまでに訪問したカジノは20 数カ国80 カ所以上。外航客船、一流ホテルのパーティーなどで培った自らのカジノディーラー経験と、世界のカジノ視察から学んだカジノディーラーの育成システムを国内に広めるため、2004 年に日本初の本格的カジノディーラー専門養成機関「日本カジノスクール」を開校、校長に就任。巣立ったディーラーは500 名を超え、国内外のカジノで活躍中。カジノディーラーを厳格に審査するための「カジノディーラー資格認定試験」を実施している「日本カジノディーラーズ協会」、NPO 法人「日本ポーカー協会」の理事も務める。
カジノの含む統合型リゾート施設(IR)の誘致表明をしている大阪府・市、横浜市、長崎県、和歌山県では、地元民への理解を得るために、IR施設に関する住民説明会を随時開催している。住民説明会では、カジノの本質を説明するまでには至っておらず、カジノはギャンブルであり社会悪、危険と捉える人も多くカジノへの反対意見も根強い。
私は30年前にカジノと出会ったが、社会悪、危険だと感じたことはなく、カジノは大人が楽しめる社交ゲームだと考えている。反対をする人は、マフィア映画の抗争の舞台としてカジノが登場し危険な場所であると感じたり、カジノのルールを知らず体験したことがないがゆえに騙されてお金を吸い取られる場所と感じている人も多いのはないだろうか。
カジノのルールを正しく理解し体験をすれば、カジノは危険ではなく、もっと肯定的にとらえることができるはずである。これから数回にわったて皆さんにカジノのルールを解説し、カジノは巷にある普通のゲームと何ら変わりのないことを理解していただき、カジノに対する嫌悪感をなくすことができれば幸いである。
【カジノの女王ルーレット】
17世紀からヨーロッパ各地に広まったルーレットは、フランスがその発祥地。ルーレットはその優雅さから“カジノの女王”と言われるゲームである。ルールは極めてシンプルで、ディーラーはウィルと呼ばれる盤に、玉を投げ入れ、プレイヤーはその玉の落ちる番号を予測し、テーブル上のレイアウトと呼ばれる場所にお金と同等の価値のあるチップを置く。見事、チップを置いた場所の数字に玉が落ちれば、最高で36倍の高配当が獲得できる魅力的なゲーム。ウィルには、0~36の数字を持つヨーロピアンスタイルと、00を加えたアメリカンスタイル、また独自の配列を持つマカオスタイルなどが存在する。
<ゲームの進行>
1:ディーラーがルーレットウィルを回して玉を投げ入れます。
2:参加者であるプレイヤーは、ディーラーより「NO MORE BET」の合図があるまでレイアウト上にチップを賭けることができます。合図があるとチップの賭けは終了となり、玉が落ちた場所が当たりとなります。
3:外れたチップが回収され、次に当たったチップに対して規定の配当がディーラーより行なわれます。
<チップの賭け方と倍率>
~アウトサイドベット~
レイアウト上に記載された数字のグループに対して賭ける方法。当選確率はインサイドベットより高いが、配当倍率は低くなります。
~インサイドベット~
レイアウト上の数字、または数字をまたぐ線上にチップを置いて賭ける方法。当選確率はアウトサイドベットより低いが、配当倍率が高くなります。