昨夏、西洋の料理技法と東洋の食医や医食同源を融合させた独自の世界観である“和漢洋才”のコンセプトでリスタートをきった「CROSS TOKYO」。ハーブとスパイスそれぞれのコーディネーターの資格を持つ増山総料理長と福島料理長が監修した滋味溢れる料理に“コロナ禍に疲れた心身が癒される”と人気を博している。中でもその矜持を感じる一品が、スターターとして提供され、料理のベースとしても使われている“ブイヨン・ド・レギューム”だ。その調理工程は創業以来仕入れ続けている全国の契約農家や自社農園から厳選された12 種類以上の野菜を時間をかけて抽出した濃縮スープに、オリジナルブレンドで配合された35 種類以上のハーブ・スパイス・生薬・薬膳と丸鶏&豚足のコラーゲンエキスが加えられるというこだわりようだ。昨年12月からはヘルシー弁当の販売や同スープで楽しむ「食労寿鍋」のランチタイム提供開始など、より広い形で「CROSS TOKYO」の医食同源が楽しめるようになった。
そんな「CROSS TOKYO」が今冬、クラウドファンディングに挑戦した。6か月で1000食売れた自社デリバリー商品のキラーコンテンツ「食労寿鍋」に“厳選キノコセット”と“トマトとオニオンの麻辣山椒”の2点を加えた“クラウドファンディング限定セット”を「Makuake」で販売したのだ。わずか一日にして目標金額を達成した挑戦はその後も継続して多くの支援を受けている。同商品はクラウドファンディング終了後は自社のECサイトで販売継続されるそうだ。
筆者が思うに、今回の挑戦成功の要はかねてから保持してきた「CROSS TOKYO」ファンのお客さまの存在と“和漢洋才”という医食同源の思想をベースとしたオリジナルコンセプトの存在だ。先だって4月からの「CROSS TOKYO」の無期休業(※赤坂本店のみ。姉妹店及びECサイトは継続)が発表された。しかし今回の取り組みにコロナ禍で厳しい状況を強いられる外食産業界においても、ファンの存在と軸となるコンセプトが体現された商品があれば事業存続の助けとなることが見られたように思う。未だ収束の見えないコロナとの闘いの中で、「CROSS TOKYO」の攻めの挑戦に勇気を貰った次第だ。
増山明弘氏(左)調理師専門学校を卒業後、都内有数のフランス料理店で修業。パティスリーも経 験し、27 歳で渡仏。ブルゴーニュやシャンパーニュで研鑽を積んだ。帰国後、都内フランス料理店料理長や日本初のハーブガーデン「大多喜ハーブガーデン(千葉県)」料理長などを経て2012年『CROSS TOKYO(六本木)』総料理長就任。20年に『MOSS CROSS TOKYO(赤坂)』料理長にも就任した。福島信幸氏(右) 調理師専門学校を卒業後、都内のホテルにて勤務。 25歳で渡仏し、Lyon Auberge Fond Rose Bourgogne Lameloiseにて研鑽を積む。 帰国後、幾つかの都内レストランにて料理長や副料理長を務め、2019年に「CROSS TOKYO」に入社し副料理長に就任。 20年、料理長に就任。
CROSS TOKYO
https://cross-tokyo.com/
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