日本における「修学旅行」は、その目的を観光から集団行動や体験教育へと変化させ、現在では文部科学省の学習指導要領において「特別活動」の一つとして位置づけられ教育課程においても重要な取り組みとされています。1977 年学習指導要領において勤労体験学習が重視され、さらに98 年学習指導要領では「総合的な学習の時間」(総合学習)が導入されました。修学旅行は、その一環として位置づけられ、諸外国にも類例のない教育活動であり、社会で必要な英知、体験を身に付ける重要な学習場面となっています。そのような流れの中で現在では上記の通り教育課程の中における「特別活動」、つまり平素と異なる生活環境にあって、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、集団生活の在り方や公衆道徳などについての望ましい体験を積むことができるような活動を行なう「旅行・集団宿泊的行事」と位置付けられているのです。
北村剛史
Takeshi Kitamura
(株)日本ホテルアプレイザル 取締役/(株)サクラクオリティマネジメント 代表取締役/(一社)観光品質認証協会 統括理事不動産鑑定士、MAI(米国不動産鑑定士)、FRICS(英国ロイヤル・チャータード・サベイヤーズ協会フェロー)、CRE(米国不動産カウンセラー)慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。ホテル・旅館の不動産鑑定評価会社である(株)日本ホテルアプレイザルの取締役。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科では「ホテル・旅館の人格性、パーソナリティー」をテーマに研究活動に従事