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清水建設(株) × 三井不動産(株) × 三井不動産リゾートマネジメント(株)

本物にこだわるから、非効率も厭わない。 それが、本物のラグジュアリーを創り上げる

【月刊HOTERES 2019年07月号】
2019年07月26日(金)
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デザインだけではない。
素材にも徹底してこだわる

 
 これほどまでに思い入れの詰まったプロジェクト。それは、表層のデザインだけではない。その素材にまでおよぶこだわりを聞き、また驚く。
 
「私はこの後、熊本に出張します。ホテル内の庭に植える“ 木” を探しに行くためです。今までも、いろいろな所に行きましたよ。石を中国に探しに行ったり、ある重要なものを探しに台湾に行ったり、今回とは別の木を茨城に探しに行ったり、秋田にその素材の検査に行ったこともありました」(杉本氏)
 
 建設所長自ら、石や木を探しに飛び回る。
 
「建主様がこのような意気込みですからね。作る方もそのご期待に応えられるように一緒にやっていこうとなります。それで良いものができれば、建主様はもちろん、最終的にはお客さまも喜ぶわけですからね」(杉本氏)
 
「もっと効率的にやろうとすればできるのかもしれません。しかし、本当に納得のいく本物のラグジュアリーを創り上げたいという強い思いがあります。そのため、よいアイデアが生まれたら一度決めたことを変更することも度々ありまして、所長や関係者の皆さんにはご迷惑をおかけするのですが、可能な限り最後まで全力を尽くすという企業風土かもしれません」(鴉田氏)
 
 熱い想いを持つ建主がいるから、創る側もその想いに応えようとする。両者の想い、それぞれのプロフェッショナリズムが、これまでにないラグジュアリーホテルを創り上げていく。
 
 
「人の三井」だからこそできる。
建築からオペレーションまで、
個々の個性を重視

 
 一般的にホテルプロジェクトというのは投資額も大きい分、複数の視点による慎重な議論が積み重ねられ、バランスを考えられた、逆を言えば尖とがりの少ないホテルになりがちだ。しかし、三井不動産のホテルプロジェクトは違う。担当者が、周囲を巻き込みながら、それぞれの想いを形にしていく。
 
「そういえば、以前私がご一緒させていただいた三井不動産のあるホテルプロジェクトでも非常に印象的な出来事がありました。
 
 あるホテルのプロジェクトで、建設が順調に進んでいる段階で、担当者の方が、より個性を打ち出すために一部内装の仕様変更をしたいとおっしゃったのです。すでに建設は進んでいますから、それをやるとなると設計変更による工期の遅延など様々な影響をきたすことになります。その後社内で議論がなされた後、確かにその変更はホテルの大きな付加価値になるであろうと判断され、結果2 カ月工期を延ばして実現しました。そしてそれが、結果としてとてもお客様に高評価を得て現在でもホテルの差別化の大きな要素になっているのです」(杉本氏)
 
 本当に価値を生み出すものに、徹底してこだわる姿勢がこの話からも分かる。通常、このようなとてつもない面倒をしてまで関係者を巻き込むようなことはしないのではないか。
 
「私もこのプロジェクトに途中から参加をさせていただいていますが、客室の内装やレストランのレイアウトなど、色々と意見言わせていただきました。そして驚いたのが、皆さん真剣にそれを聞いてくれるんですね。一度話が決まっているのに。杉本さんにはご迷惑をおかけしてしまいますが…」(楠井氏)
 
「われわれも初めてのラグジュアリーですから、ラグジュアリーホテルでの経験が豊富な楠井さんから『現場としては、これはもっとこうした方が良いのでは』と言われると、それは尊重したいと考えます」(鴉田氏)
 
「本当に、バラエティに富んだ皆さまですよ(笑)」(杉本氏)
 
 立場や役職があっても、それを超えてそれぞれの経験や個性が生かされる土壌があるということ。まさに、「人の三井」と言われるのがよく分かる。
 
「『人の三井』とよく世間では言われていますが、私なりにそれが何なのかを考えると「ひとりひとりの個性を大切にする」、ということではないかと感じています。三井の看板がどうとかではなく、まさに前よりも少しでも良いものをつくるために、個性や、それぞれの創造性を大切にしてきた文化があります。それはマンションでもホテルでも一緒です。もっと効率的にやろうと思えば、金太郎飴のようなこともできるでしょう。しかし、より良い、新しいものを価値創造していこうというDNA ですね。
 
 人の個性を尊重し、ぶつけ合って良いものをつくってきた。それが強みになっていると肌で感じていますし、自由闊かったつ達、風通しの良さ、権限委譲という風土もそこから生まれてくると思います。立場や役職が違っても意見を言い合えるというのが、これまでのイノベーションにつながってきたのではないかと考えます」(鴉田氏)

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