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132 岡村 衡一郎  サービス・イノベーション-Part2 ~現場と本部が一体で進めるイノベーション~ 

132 岩瀬商店 明るい生き残り戦略(中)

【月刊HOTERES 2019年05月号】
2019年05月24日(金)
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原点に立ち返り「楽しさ」を訴求、
新たな価値の一歩となる

 
変化に追われるリーダーのための実践的イノベーションメソッドとして、ホテル業の事例にとどまらず、多く企業変革の現場から生まれた「チェンジング・メソッド」として紹介していた48 種。そのPart 2 としてお届けする。
 

Profile
岡村衡一郎
(おかむら・こういちろう)

1971 年生まれ。亜細亜大学卒。㈱船井総合研究所を経て、2004 年㈱スコラ・コンサルト入社。120 社を超える企業変革を支える。「会社が変わるとは何か」、「人がイキイキ働くには何が必要なのか」を考え続け、「一品」という変革コンセプトを発見、体系化する。支援先の起源や今あるリソースを足場に、「あるもの」から「ないもの」を生み出す一品イノベーションに多くの経営者ファンを持つ。変わるためのテコをあぶりだす「経営者オフサイト」、「『一品』で会社が変わるワークショップ」を主催。著書に『一品で会社を変える』(東洋経済新報社)『30 代でチームのリーダーになったら最初に読む本』(同社)など

 
 前回(131 回)では、斜陽となってきている染料卸売り中心の岩瀬商店が、試行錯誤の取り組みをする中でのヒントをもとに、一般消費者向けのビジネスを展開すべく開業した「ソメラボ」について触れた。繰り返しになるが、数万から数十万円という卸の商売から、一般消費者向け、数千円の「染体験」を核に生き残りをかけた取り組みとしての開業である。
 
 体験で飯が食えるか。卸の会社に、そんなことは無理だ。「ソメラボ」構想を話し始めたときに真っ先に反対したのはベテランの社員たちであった。地域のイベントに協力的に参画していた訳でもないし、エンドユーザーから染め直しの依頼を受けたこともないから、ラボ構想の意味が分からない。現業が先細っていく中で、特段のアイデアはないが、反対なのだ。
 

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