Dani Lopez
ダニエル・ロペス氏
(2007 年より12 年連続、ミシュラン1 ツ星獲得)
「グランドメニューは設けず、季節ごとのメニューを常に進化させて提供します。サン・セバスティアンでも使っている海そう類に加え、イセエビやアワビといった志摩の特産物の良さを最大限に引き出していきたいと思います」
❒ この度のリノベーションの集大成とも言えるのが、レストランのリブランドです。
ちょうど2 年前に、知人でサン・セバスティアンのジャーナリストからの紹介で、ダニエル・ロペス氏と出会いました。彼はミシュランの1ツ星レストランのオーナーシェフである以上に、和食器を取り入れているなど、日本との親和性もありました。
本店となる「ココチャ」のメニューと、「リアスバイココチャ」に連動性はなく、志摩ならではの食材を生かした季節メニューで展開していきます。
単価はランチ5000 円~、ディナー1 万円~でコースのみの設定です。今回の提携の準備段階でも、調理スタッフの相互交流をしていましたが、今後もこうした技術革新を進めながら、予約制レストラン(宿泊外レストラン利用可能)としても訴求していきます。
また、増築したラグジュアリースイート(6 室)とのプラン商品も予定しています。
対前年比120%を目標に、3 年後にはホテル全体での売り上げを10 億円に定めています。
❒ 2016 年にはLGBT の団体が主催する模擬挙式の会場としても話題となりました。
2018 年よりグループ会社が伊勢市にある総合結婚式場「ザ・オランジェガーデン五十鈴川」を買収し、新たに運営をスタートさせております。
同施設の婚礼のノウハウと人員、資材の共有(プランナーや衣装など)を進めています。
例えば、志摩地中海村での写真撮影や式後の宿泊利用も提案できる一方で、小規模でリゾートウエディングで訴求してきた志摩地中海村でも、前者の施設を活用して、大規模な婚礼や和装婚の対応も可能となりました。
両施設のメリットを活用することでご成約を伸ばしているところです。
❒ ホスピタリティー産業における深刻な人材不足について。
客室清掃部門を自社で運営していることもあり、多くの女性スタッフが従事している一方で、育休や時短など家庭との両立ができるような制度化が課題です。
また、地元商工会を介して高等学校での企業紹介を毎年、高校1 年生を対象に行なっています。
早期に地元企業の存在を知ってもらうことで、その後の就職活動に対応することを狙いとしています。継続的な地域の活性化を、地元の方々と育んでいきたいと考えています。
ミコノルカゾーンにあるワンルームタイプの「デラックスツイン」
アルハンブラゾーンのスパ棟に隣接している「ラグジュアリースイート」のリビングルーム。露天風呂付きもある
「スパ・アルハンブラ」。天然温泉とアラビックスタイルが特徴
エステティカ・ボニータ
大人カップルの利用も少なくない
熟練の施術者によるトリートメントで知られる隠れ家的なエステティックサロン「エステティカ・ボニータ」。1 室のみのトリートメントルームはプライベートが守られる空間。ベッド数は2 台で男性やカップルでの利用も可能。宿泊を伴わないビジターも受け入れ、周辺のリゾートホテルに連泊する客の需要にも対応する。世界100 カ国以上のスパで取り扱いのあるナチュラルスパブランド「ペボニア・ボタニカ」のボディトリートメントも導入し、スパトリートメントに慣れた層の取り込みも見込める。宿泊客にとっては、2018 年3 月に新設された天然温泉「スパ・アルハンブラ」と組み合わせての利用ができ、さらに魅力が向上している。
DATA
志摩地中海村フロント棟2F /営業時間:15:00 ~ 23:00(最終受付22:00)/水曜定休
〈メニュー〉宿泊者限定のスペシャルプラン「ボディ(60 分)+フェイシャル&デコルテ(50 分)」1 万6000 円(2万2000 円相当)/ペボニア・ボタニカ「ルマファームボディ(120 分)」2 万3000 円ほか。(金額は税抜)