鈴木 忠美
〈すずき・ただみ〉
1969 年盛岡グランドホテル入社。レストラン課長、料飲企画部長、副総支配人を経て96 年総支配人就任(98 年同取締役)。在職中には専門学校 盛岡カレッジオブビジネスで講師を務める。2003年東北ホテル宴会場支配人協議会(東北B.M.C.)会長就任(5 期10 年)。05年ホテルシティプラザ北上入社。同取締役サービス部支配人、現在は山形県東村山市クアハウス碁点にて勤務しながら、料飲業務従事者の資質向上を目指し、教育研修会の企画・運営を行なう。
リーダーたるもの愚痴言うべからず
前号に続き不死鳥のごとく甦った盛岡グランドH の再建請負人K 氏の続編36 回目である。私がK 氏の下で働いていた28 年、考えて見れば一度も愚痴や言い訳、ましてや他人の悪口や批判は聞いたことがなかった。
かといって総支配人を経て代表取締役専務から代表取締役社長とトップの座に至るまで、それぞれの段階でそれなりに不愉快なことや、気の合わない人がいても不思議ではないし、いやそれどころか上になればなるほど、私たちには考えもつかないような上なりのストレスはたまっていたはず。
それなのにすべての地位において一度も聞いたことがないのである。
逆に部下にとってリーダーの口から発せられる愚痴や人の悪口程聞きたくないものはないが、相づちを打たないと自分もこのように陰で言われるのかと思うと気が気ではない。
それが全くなかったのだからこそ、私たちは信頼し、惜しみなく持っている力を100%出して皆頑張れたのだと思っている。
今このページを見ていただいているそれぞれの地位にいるリーダーの皆さん。そしてこれからリーダーを目指そうとしている若手の皆さん。
愚痴や言い訳、他人の悪口は家の中だけにとどめ、メンバーの前では禁句にする方が尊敬されるのです。