研修の進捗管理も一元化し容易に。
採用時の能力把握にも利用可能
同社が提供するサービスの特徴は研修の実施だけにとどまらない。その研修のスタッフごとの進捗や理解度を一元化して把握できるため、Boost Japan のソリューションを活用すればスタッフは職業や言語に関するスキルを磨き、ホテルの幹部社員、管理職はその成果をリアルタイムで監督および閲覧し、スタッフのパフォーマンスや仕事ぶりを全方位から評価することが可能となる。採用担当者が英語を話せないため、採用側が面接時などにに候補者の英語能力を適切に測れず、本人の自己申告任せにしているというホテルも少なくないようだが、Boost Japan ㈱の提供するサービスを利用すれば候補者がホスピタリティー領域でどの程度英語力を有しているかも測定可能となる。
ローザンヌも注目。研修のあり方が変わる
驚くべくは、Boost(本社)が日本ではローザンヌ・ホテルスクールとして知られるスイスのホスピタリティマネジメント大学École hôtelière de Lausanne (EHL) と提携をした点だ。この戦略提携に際して発表されたEHL の最高イノベーション責任者のRémi Walbaum 氏のコメントが興味深い。
「1893 年の創設以来、EHL はホスピタリティに関する高等教育の国際標準を確立してきました。現在も25,000 人以上の卒業生がこの業界でリーダー職に就いています。
イノベーションは、私達のコアバリューの1つです。2018 年現在、テクノロジーは学校・大学と職場の双方で主要な学習手段になっています。だからこそEHL はBoost への投資を決断したのです。この業界のニーズはかつてないペースで変化しています。ホテル従業員には言語スキルが求められますが、従業員の多くは本よりも画面を読んで学習するのに慣れています。モバイルラーニング機能を開発することで、EHL はホスピタリティ業界の第一線で教育・能力向上・学習を促進し、当業界を目指す優秀な学生が充実したホスピタリティキャリアを築けるよう支援しているのです」(Rémi Walbaum 氏)
変化するテクノロジーとともに人々の学習環境も変化している現在、もはや集合研修や書籍での研修だけでは十分ではないと世界トップクラスのホテルスクールも認識しているのだ。なお、Boost では全世界に向け語学教育プログラムだけでなくアップセルプログラムなどさまざまなプログラムをラインナップしている(別表参照)。当初、日本では接客英会話向上のシステムと、料飲部門とハウスキーピング部門向けの業務手順が学べる動画とアニメーションを利用したソリューションを提供していく。