業務用食材卸企業のトップクラスである髙瀬物産は、あまりイベントを多く開く会社ではない。しかも華やかな「丸ビル」での開催のため、何事かと多くの関係者が集まった。場所は5 階のレストランフロア「CITA・CITA」(チタ・チタ)。チタ・チタはエスニックレストランである。髙瀬社長にその狙いを伺ってみた。
「アストリア社との取引はワインを中心に18 年のお付き合いをさせていただいています。同社の商品の特徴は多彩で分かりやすく、味わいと価格のバランスが良いことです。幅広い料理に合うことを知ってもらうためにエスニックレストランを選びました。アストリア社ではプロセッコを主としたスパークリングワインをラインアップしています。われわれはこのイタリアヴェネット州産スプマンテに注目し、どの業態にもマッチする味わいを多くのレストランに知ってもらいたいと思っています」
アストリア社からはジョルジョ・ポレガート社長が出席。開会のあいさつでは「イタリア産スプマンテは近年日本で急速に人気が高まっています。特にイタリアヴェネット州産の特産であるプロセッコ(スパークリングワイン)はわが社が誇りを持って世界に輸出しております。プロセッコだけではなくその他のスプマンテやスティルワインも製造し、とりわけコールドワイン9.5 シリーズやファッション・ヴィクティムは、その斬新なボトルデザインなどでもパーティー需要が高まっています。ノンアルコールスパークリングワインも造っており、幅広いラインアップがわが社の特徴で、すべての商品がホテル・レストラン向けの専売商品です」と語った。
コールドワイン9.5 シリーズはギンギンに冷やしてもアロマが引き立つ独自な製法とやや低めのアルコール度数&発泡度数。猛暑時期にはバイザグラスでよく売れている。
ファッション・ヴィクティムのボトルは、表面に直線の溝が斜めにランダムに彫られている。そのボトルを広げると溝はヴェネチアの運河になっている。ヴェネチアはアストリアの本社があるヴィネット州にある。イタリア人らしいユーモアをボトルに盛り込んだ形だ。
なお日本とEU の間でEPA が正式調印され、この協定が発効されると同時にEU加盟国からのワイン&スパークリングワインの関税が撤廃される。これを契機にイタリア産スプマンテも、より販売量が伸びることが期待されている。髙瀬物産のイベントはこうした将来を見込んでのものとも言える。