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第37 回 加藤 淳子  ウエディングプランナーの役割 

第37 回  ブッフェスタイルの朝食には別設定した ハラールコーナー必須では?

【月刊HOTERES 2018年10月号】
2018年10月19日(金)
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 一番の問題は食事でした。実はイスラム教徒上位3 国は中東ではなくアジアなのです。世界的にはムスリム人口1位インドネシア、2 位パキスタン、3 位インド、4 位バングラディシュなのです。インドは「ヒンドゥー教」が圧倒的多数といわれていますが、イスラム人口が増えつつあるらしいのです。今回のゲストはほとんどがムスリムでしたので、ウエルカムパーティに始まり、各宴会はすべてハラールフード対応で開催されました。ハラールフードとはコーランの戒律に則って処理された肉、清められた食品のことです。
 
 ヒンドゥー教はハラールとはまたちがう菜食主義で、牛を「聖なるもの」としているので食べないことは有名ですが、基本的に殺生を避けたいという理由でベジタリアンが多いといいます。最近ではビーガンというベジタリアン同様肉類をすべて食べないのに加え卵・乳製品・はちみつなども食べないという、宗教とは違ちがう完全菜食主義者も増えているそうです。そうなると野菜の比重が半端なく多くなり、調理する側も大変だったと思います。
 
 私自身アジア諸国は何度も訪れていますが、メニューの少なさに毎回うんざりしていました。日本でのオールハラール宴会料理に期待しておりました。さすがに創作力は世界一を誇る日本が提案するハラールは、見た目も良く、色合い鮮やかで味もよく、ハラールカレーは何倍もお代わりしたくらいです。数年前からは、考えられないくらい進化をとげたハラール料理でした。
 
 しかし問題は朝食でした。ホテルの朝食ブッフェは、ジャパニーズスタイルとウエスタンスタイルに分かれているだけで、ハラールに対する配慮には欠けていたように思いました。もちろん料理の種類としては、ハラールマークが記されたメニューもありますが、非常にわかりにくく、ビジネスマンは朝食に時間をかけたくないので、コーヒーとサラダだけで済ませているムスリムの方々がたくさんいらっしゃいました。「朝食それだけ?」と尋ねると、「ハラールフードが見当たらないから」と見つけられなかったようでした。今後日本は朝食がブッフェスタイルの場合は、ハラールコーナーを別に設ける必要があると思いました。アジアのホテルのほとんどは朝食ブッフェでは、必ずベジタリアンコーナーが設けられています。朝食はホテルの顔でもあるので、今後の課題ではないでしょうか。

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