株式会社エスプレシーボ・コム
代表取締役 安東徳子氏
〈プロフィール〉ウエディング業界、専門学校を中心としたコンサルテーション業を長年に渡り幅広く展開。コンサルテーションによる課題発見と解決手法を示すだけでなく、研修も並行して行うサービススタイルが確実な結果を生むことから評判を呼び、コンサルテーション業務自体のリピート率の高さも注目されている。サービス業に特化した研修で現在までに1万人以上の受講実績を持つ。そこから導き出された独自のホスピタリティ理論は業界内外で高い評価を得ている。近年では千葉県の美容系専門学校の立ち上げコンサルテーションを担当し、創立翌年から9年連続県下1位の入学者数を維持するという驚異的な結果も出した。これらの実績は『共感力』をベースとした独自理論『ECメソッド』から生まれている。
今回は、論理性に焦点を当てて、トークスキルのブラッシュアップ方法についてお話しいたします。
お客さまが何を見誤るかを想定する
〈論理性に欠けるトーク例〉
シチュエーション:地方にお帰りになるお客さまが新幹線に乗車する前に、東京駅で忘れ物をお渡しする。
プランナー「東京駅八重洲中央口の新幹線乗り場にて、お待ち申し上げております」
〈分析〉
正確な名称で場所をお伝えしていないため、お客さまが迷う原因となります。東京駅のようなターミナル駅では、下記のように誤解を招く要因が多数あるためです。①東京駅八重洲中央口に「乗り場」という名称の場所はない。該当し得るのは、「八重洲中央口」という名称の改札口か、在来線の構内にある各種新幹線の「乗換口」である。
②東京駅の改札口は多数あり、在来線の改札口のほかに、駅構外から直接、新幹線のホームに入れる改札口もある。
③東京駅では複数の新幹線が発着する。東海道・山陽新幹線と東方面行きのその他の新幹線では改札口が異なるため、「新幹線」という表現では、改札口を限定できない。