同社では、画像に掲載のある既存の商品以外にも、企業のニーズに応じたソースの製造、商品化に対応している
2018 年5月に新設されたスギモトデリカファクトリーの総菜工場。内製化の促進による、ブランド価値向上が期待される
▶導入検討に際して、御社の強みはどの辺りにあるか伺えますか。
先にも述べましたように、家畜の飼育段階から生産者と一体となった取り組みを行なうことで肉の生産に関わり、仕入れ、卸、商品開発、加工、これらすべての工程を自社で行なうことで、さまざまなメリットが生まれます。一番の強みとなるのは、安定的で高品質な商品提供を可能にする弊社独自の環境です。加工品の原料は国産の牛や豚にこだわり、価格以上にお客さまの満足やリピートに貢献いたします。また消費者に対する安心・安全が何よりも重視される現代において、小売りによって認知された「スギモトのお肉」を使用していただくことが、取引先の信頼を高めることにもつながっています。設備面でも積極的な投資を行ない、ギフトセンター、冷凍食品工場などに加え、今年5 月には総菜工場を新設。内製化を進めることで、ブランドをより強固なものにしていこうという想いがあります。
▶生産者との関わりから加工まで、すべてを行なう企業はあまり多くないと思います。
全国的に見ても、弊社のような存在はまれだと思います。効率を優先させるのであれば、アウトソーシングという選択肢もありますし、原料となるお肉も信頼のおける生産者さんにお任せしたうえで、そちらから購入すればよい話です。しかし私どもが目指す「日本一愛され、信頼されるブランド」は、効率化や企業利益ばかりを追求した先にはありません。時間をかけ、生産者、そしてお客さまとしっかりと向き合うことで、初めて「スギモトの商品は違う」と言っていただけるものだと考えています。その積み重ねが、弊社に寄せていただく信用・信頼につながっているのではないでしょうか。
▶ほかに御社の特徴があればお伺いしたいのですが。
近年は人材不足に悩む企業さまから、ソース作りなど効率化を目的とした相談が増えています。そこから商品開発を行なうことは、他社でも行なっていますが、弊社は自社でレストラン展開を行なうことで、飲食店運営に関わる現状や多くのノウハウを有しています。蓄積された情報はニーズに沿った幅広い提案を可能にすると同時に、提案の内容に実体験を含ませることができます。
▶最後に今後の抱負についてお願いいたします。
私どもがこだわる国産の原料。その中でも和牛を育てる技術は日本だけのものですが、産ませるのも育てるのも大変です。手間をかけ、年数をかけることで、そこには生産者の魂が込められています。一方、生産者は高齢化し、減ってきています。生産者の減少を止めることも、私どもの役目だと認識しています。だからこそ、和牛を若い人たち、世界の人たちに食べていただきたいと考えています。海外でも事業を展開していますが、単に輸出することが目的ではありません。
今の若い人は、国産牛と和牛の違いがわからない方もおられます。そこで私どもは、親子料理教室など地域との交流を通じ、食育活動にも取り組んでいます。おいしいお肉をたくさん食べて、子どもたちが健やかに成長されることを願っています。
「お肉の専門店スギモト 東京ミッドタウン店」。日ごろから高品質な商品をたしなむ顧客たちからも、味・品質ともに信頼が寄せられている