㈱五十嵐マネジメント・サポート
代表取締役コンサルタント
五十嵐 茂樹
〈Profile〉1954 年福井県生まれ。五十嵐マネジメント・サポート代表。大学を卒業後、㈱ロイヤルで店長・エリアマネジャー・営業部長・教育部長を歴任し、その後、㈱アレフで営業統括としてびっくりドンキーの全国展開を指揮する。その後、多数の企業再生を手掛けた後、それまでの経験を元にプロの経営者としての道を歩む。2005 年㈱ジャパンフードシステムズ代表取締役社長（タパス＆タパス）、08 年㈱コロワイド東日本代表取締役社長（甘太郎・北海道等）、12 年㈱ダブリューピィージャパン代表取締役社長（ウルフギャングパックカフェ）・㈱レインズインターナショナル代表取締役社長（牛角・温野菜等）、14 年カッパ・クリエイト㈱代表取締役社長（かっぱ寿司）に就任し各社の再生を手掛けた後、16 年7 月より再びフリーランスとして企業再生への道を歩みだす。http://www.igarashi-ms.co.jp/
数々の外食産業で事業再生に携わってきただけでなく、外資系ホテルチェーンでの学びと体験を生かして、ホテル・レストラン業の現状を分析・改革・向上につながる視点を「週刊HOTERES」読者にお伝えする。
体験価値がブランド
店やホテルでの体験価値が、そのブランド価値を決めます。それは、お客さまに提供しているお料理がブランドであり、お客さまに対するおもてなしがブランドということです。その他にも、空間対価やメンテナンス、それにクレンリネスといったこともブランドになってきます。このお客さまの体験価値が高くない限り、その後のプロモーション活動でお客さまにご来館いただいたとしても、お客さまのご満足と感動を得ることができず、プロモーション活動が逆効果になってしまいます。お客さまの体験価値がブランド、これが繁盛店になるための基本中の基本であることを決して忘れてはなりません。
オペレーションがブランド確立
ブランド確立は、お客さまの体験価値です。店長や支配人のマネジメントの一番がオペレーションになっているのもそのためです。それは、ご来館いただいたすべてのお客さまの満足と感動を得るためであり、それが引き続きこれからも利用していただくための最良の方法だからです。この前提があってこそ、繁盛店への道を歩むことができます。つまり、レベルの高い運営が最良のブランディングということです。その上で、さらなる発展のための手法が、店長や支配人が行なうプロモーション活動です。それは現在のお客さまだけではなく、将来お客さまとなる可能性のある人にも、自分たちの良さを知っていただくための活動です。つまり、本当に良い状態だからこそ、一人でも多くのお客さまに自分たちの店やホテルを知っていただき、そして、ご利用いただくことで社会に貢献することです。そのためには、常にお客さまの声に耳を傾け、お客さまの要求に合わせ、いつもお客さまに応える姿勢でなければなりません。そして、お客さまと共に歩むことです。お客さまの考えに尊敬を示せば、われわれもお客さまからの尊敬を勝ち取ることができます。
