㈱フジマック
市場開発部第三部 部長
清水 直之
厨房の環境改善は、消費者へ安心して食事を提供すると共に、作業者の健康・安全を保つために大変重要な課題です。
一般的には今まで厨房での作業は代表的な3K(汚い・きつい・危険)の職種とされてきましたが、現在では「きつい・帰れない・厳しい・給料が安い」等いくつかの要因に基づき、新3K という言葉が使われるようになっております。
これらを解決するためには、単に省力・省エネ厨房機器を導入するだけではなく、厨房全体に関連する床・壁・天井、換気・空調システムや今後義務化されるHACCP 導入のための衛生環境改善の推進や人手不足対策、提供される料理の高品質化・平準化を進めることも考えなくてはなりません。
また、帝国データーバンクの調査では、飲食業界の80.5%が「従業員が不足している」との回答が出されております。飲食以外の業種の平均値が30%弱であることを考えると、飲食業界の人手不足対策は最重要課題です。
人手不足が続くことで従業員一人当たりの負担が増え、仕事への不満から離職率も上がってしまいます。結果としてお店に足を運んでくれたお客さまへ提供される料理の質やサービスがおろそかになり、さらに深刻な客離れが進んでしまう可能性も考えられます。そのためには、厨房での作業が安全・安心であることが重要なのは言うまでもありません。