公益社団法人国際観光施設協会 理事、エコ・小委員長
㈱佐々山建築設計 代表取締役
佐々山 茂
宿泊施設では耐震、アスベスト、設備の老朽化がハードの3 大リスクとなっている。旧耐震は昭和56 年以前の建物、アスベストは概ね昭和57 年以前の建物で問題になり、設備の老朽化は築20 〜30 年経過した時点で問題となる。バブル前後の建物が既に20~30 年経過しその域に入った。旅館はバブル前の8 万3000 軒、102 万室が現在3 万9000 軒、69 万室に激減した。減った客室数33万室を減った軒数4 万4000 軒で割ると1 軒当たりは7.5 室となる。このことから家族経営などの小規模旅館が廃業し、中規模以上の施設では経営者は代わっても古い建物は使い続けられていると考えられる。これらの施設では設備が経年劣化し、中でも配管の老朽化は切実な問題になっている。