■宮北結僖(みやきた ゆき)プロフィール
株式会社 心に響く話し方 代表取締役 http://www.genkyo.net
一般社団法人日本心に響く話し方協会 代表理事 http://www.genkyo.jp
【略歴】
西田敏行・緒形直人率いる劇団青年座を経てTV・舞台等で活躍
(役者名:宮北由季)20年の俳優実績と2000組のブライダル司会者の経験を生かし、現在「言響(心に響く言葉で話す)スクール・セミナー」を主宰。
「実践型体感スクール」として定評がある。個別レッスン・言響表現塾・言響インストラクター塾をベースに「内容以上に、心を伝える話し方」を東京・大阪・福岡で指導。各地より受講生が集まる。
著者/ 「お客様の心に響く話し方」(BAB出版)
「話し方お悩みカイケツアドバイス」(あさ出版
AIにはAIにしか、人間には人間にしか出来ない事がある。
AIと戦うのではなく人間にしか出来ない仕事をする。
よく街中でティッシュやチラシを配っている人。
全く言葉がこちらにかかってきません。
ただ言っているだけです。
デパ地下で呼び込みをしたり、試食を配っている。
ところが残念なことに思わずお店に吸い寄せられる、試食を受け取る事はごくわずか。
少し前に試食のスペシャリスト番組やっていました。
その人はスーパーでソーセージを販売し、試食させている女性。
彼女曰く、誰にでも試食をすすめているわけではないそうです。
・買い物カーにかごを2段にして買い物している人
・男性
と、狙いをさだめているそう。
また渡す試食も工夫しています。
・ソーセージをバターと醤油で調理している(音と香りで刺激!)
・試食のお皿の裏にホッカイロを貼っていつも暖かいものを
・レシピを渡す
→ヒールで買い物している人には「美容志向」のレシピを
→スニーカーで買い物している人には「健康志向」のレシピを
凄いですよね。
先日所用があり鬼怒川温泉の先にある龍王峡に行きました。
ガラガラと荷物を引いて歩く私に、お土産屋さん、食事処 それはそれは、すごい呼び込みでした。
「お姉さん、よく来たね。お茶飲んで」
「お菓子つまんでいって」
「今日は暖かくなるから、脱げるようにしたほうがいいよ」
「コインロッカー、お金もったいないから、うちで預かるよ」
「あ、この先の秘境にいくの? これ分かりやすい地図あげる」
「(地図見ながら)今、ここだから。ここまで言ったら1時間くらいで戻ってこれるよ」
他にも人はいるのですが「あ、私に声かけてくれているな」ってわかる。
しっかり言葉が私にかかっているのです。
冒頭に書いた街中のティッシュと何が違うのだろう?と思いました。
『相手に対する興味』
これではないでしょうか。
ある意味 完全なおせっかいおばちゃんなんですが
ちゃんと「私に言ってくれているな~」という感じがします。
思わず、荷物預けて、お茶ご馳走になっちゃいました。
まあ、お土産も買いましたが、でもごく自然に買っていたし、もちろん後悔していません。
特に業務的なこと、いつも話している内容は、往々にしてメリハリのない「お経読み」になりがちです。
そしてお経読みになると、聞き手も 聞き流してしまい伝わっていない場合がほとんどです。
何度も何度も同じ事を説明しているのに、
相手はわかってくれない原因のひとつも この「お経読み」です。
そのような場合
『行間に、心を込めてつぶやきを入れる』
これをやってみてください。
どういう事かというと、例えば
「この後、お部屋へとご案内いたします。
お食事は19時からお部屋にお運びいたします。
温泉は露天風呂含め、25時までご利用いただけます。
タオルは浴場にございますのでお持ちいただかなくて結構です」
⇒ここに(かっこ)で心のつぶやきを入れていきます
「(お待たせいたしました!)この後、お部屋へとご案内いたします。
(よろしかったですか?)お食事は19時からお部屋にお運びいたします。
(お楽しみください!)温泉は露天風呂含め、25時までご利用いただけます。
(安心してくださいね)タオルは浴場にございますのでお持ちいただかなくて結構です」
と、このように(かっこ)の言葉を 心を込めて心の中でつぶやいてから、次の言葉を言ってみてください。
必ず、次の言葉の声のトーンが変ります。
結果、お客様にかかる話し方に即効変りますよ。