ポイント全体の2割以上を占めるプロモーション審査
バカルディ ジャパン㈱は、バーテンダーコンペティション世界大会「Bacardi Legacy Cocktail Competition2018」(以下、BLCC)の日本大会ファイナルを東京・恵比寿のact squareで2 月22 日に開催。ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町の阿部央あきら氏が優勝し、4 月26 日~ 5 月2 日にメキシコシティで行なわれる世界大会への挑戦権を獲得した。
ファイナルに向けて今大会では昨年9 月に作品募集を開始。10 月末には20 人の書類選考通過者を決定し、11 月にセミファイナルを開催した。ここで決定した5 人のファイナリストには、ファイナルまでの3 カ月にカクテルプロモーションが課されるのがこの大会の特徴だ。他店にゲストバーテンダーとして赴いたり、SNS などを用いた認知拡大に取り組む。この成果もファイナルの総合ポイント180点のうち、40 点を占めている。
トップバッターの西野真司氏は、バカルディに用いられているコウモリのマーク(バット・デバイス)に込められた「健康・富・家族の団結」の思いを、自身をバーテンダーの道に導いた師の焙煎によるコーヒーを用いたカクテル「LA SIESTA」で表現した。
続いてバリスタでもある荻島渉氏は、抽出後のコーヒーをスノースタイルに使ってカクテルのアクセントとしたほか、「キューバ革命後にもし米国とキューバの交流が続いていたら」というイメージをカクテル「IDLEWILD」に込めた。
" ミスターダンティ" の異名をとる篠原恒治氏は、カクテル「RONHUMO」のプレゼンテーションをファイナリストでは唯一、全編英語で行なった。シガーバーを営む篠原氏のバックボーンを生かした創作。大会随一のベテランのチャレンジに、会場からの声援も多く聞こえた。
優勝した阿部氏はバカルディ エイトとエスプレッソ、スプマンテを合わせたカクテル「Tales of 8 オチョ」を披露。日本でも縁起が良いとされる数字であり、永遠や無限の意味も持つ8 をテーマとした“ オチョ物語” を、あふれんばかりバカルディへの思いとユーモアを交えて強く発した。
大場海人氏も、決勝の地メキシコの「LAGUNA ROSA」の景色をモチーフにしたカクテルを発表。奄美大島の特産のグアバジュースを使い、アガベシロップで日本とメキシコの友好を表現。自身も被災した阪神・淡路大震災と昨年のメキシコ地震から団結への深い思いをグラスに込め、およそ半年間に及ぶBLCC 2018 の大トリを務めた。