(株)カワムラ オーナーシェフ 川村春二 氏
45 の国と地域のコンシェルジュ約4000 人が加入するLes Clefs d’Or。その日本支部のレ・クレドールジャパンは現在、コンシェルジュ会員27 名、名誉会員2 名と、賛助会員(企業単位で参加会員)16 社で構成されている。ゲストがホテルの枠を超えたサービスを必要とする機会が増え、賛助会員の役割も大きくなりつつあり、双方のよい関係構築は、コンシェルジュ業務上での一つの大きな「鍵」となっている。第13 回は、賛助会員の中から㈱カワムラの川村春二オーナーシェフに登場いただいた。
東京出店を機にコンシェルジュと
出会いレ・クレドールの賛助会員に
❐ はじめに㈱カワムラの業務内容について教えてください。
神戸牛の鉄板焼レストラン「ビフテキのカワムラ」を展開しております。創業は40 年以上前で、私が当時24 歳のときでした。10 代のころから職人になりたいという志を持っており、まずは有馬温泉のホテルに就職しました。3 年後にホテルを退職して大阪のさまざまなステーキハウスに勤め、鉄板焼レストランを出店したいという考えが固まりました。そして神戸ビーフをメインに扱う鉄板焼レストランを神戸に出店したのです。その後は関西圏で多店舗化していきました。現在は神戸本店をはじめ神戸中心に6 店舗、東京では銀座と六本木に店を構えています。最新店舗は昨年3 月にオープンした六本木店となります。
❐ レ・クレドールジャパンとかかわった経緯とは。
神戸地区は、神戸ビーフを食べに来られる観光客の割合が多く、東京からのお客さまもたくさんいらっしゃいます。そうしたお客さまから、東京へも出店してほしいとのご希望を数多くいただくようになり、9 年前に約40 席の銀座店を出店しました。これがレ・クレドールジャパンの賛助会員になるきっかけでした。
神戸地区はテレビや雑誌に取り上げられたこともあり、集客営業をしなくても連日満席という状況でした。最盛期では40 席のステーキハウスに1 日260 人入ったこともあります。しかし、銀座店はまだ知名度もそれほど高くなく、開店直前にリーマンショックに見舞われるなどタイミングの悪さも影響して、開店したものの業績は厳しい状況でした。そこで集客プロモーションに力を入れることになり、店舗近くのザ・ペニンシュラ東京を訪ねたのです。その際に出会ったのが都内のチーフコンシェルジュでした。銀座店の店長がホテルマン出身で16 年間の海外経験もあることから意気投合し、その後、他ホテルのコンシェルジュの方もご紹介いただくことができました。こうしてコンシェルジュの方々とのリレーションができるとともに送客もしていただくようになり、レ・クレドールジャパンの賛助会員になることを決断したのです。