ホスピタリティー教育の潮流という視座に立つと、二つの学校が想起される。
米国コーネル大学ホテル経営学部、そして、もう一つの雄が、実務体験を基盤に理論教育委を充実させたスイスの「ローザンヌホテル学校」(エコール・ホテリエ―ル・ド・ローザンヌ。以下EHL)である。この度、同校の卒業生である犬丸徹郎氏がアジア人初となる特別功労賞受賞という名誉ある機会を得た。真の観光大国を目指す日本にあって、今回の犬丸氏の受賞は、ホスピタリティーという世界が意味する崇高な精神性を象徴した極めてインパクトのある出来事であるとイメージされる。このドキュメントをフォーカスする。
◆犬丸徹郎氏のプロフィール
1956 年東京生まれ。79 年慶應義塾大学法学部卒業、同年ローザンヌホテルスクール留学、併せて「ボーリバージュパレス」、パリの「ジョルジュサンク」にて研修。81 年味の素㈱入社。87 年㈱ホテルニューグランド入社、新館及び本館改修に携わる。96 年ホテルインターコンチネンタル東京に入社、総支配人室勤務を経て、97 年㈱帝国ホテル入社。02 年総支配人室長、03 年営業部部長、その後レストラン部長、副総支配人を歴任。16 年㈱和光に入社、取締役執行役員、外商統括部長、セイコーホールディングス㈱顧問も兼就任、現在に至る。
アワード概要
”AEHL アワード” は2013 年、ローザンヌホテルスクール(EHL)120 周年を記念して創設されました。これはOB・OG の中
から素晴らしい功績を残した者に送られる賞で、以下の3 点の基準から候補者が選出されます。
特別功労賞
● OB・OG の中からEHL 卒業生を代表するような長年の功績を残した者
● OB・OG オブ・ザ・イヤー
● OB・OG の中で特にその1 年目覚ましい成果を挙げた者
●アントレプレナー(起業家)・オブ・ザ・イヤー
● OB・OG の中で、その会社において特に素晴らしい躍進を見せた者
選考基準
上記で述べた各基準よりそれぞれ3 名を選出し、その中からELH のOB・OGによる投票が行われ、最終的に上記の投票に加えELH への貢献度を加味した上で決定致します。
犬丸氏をかこんでの記念撮影。右隣りがEHL のValérie De Corte さん、左隣りがSelim Elzyr さん