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第八回 伝統は“守る”のではなく“創る”もの 第八回 島田律子氏 × ㈱横浜君嶋屋 代表取締役 君嶋哲至氏

結果をもたらしている理由をひも解き日本酒の方程式を見せることが大切

【月刊HOTERES 2018年01月号】
2018年01月12日(金)
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日本酒造組合中央会認証「日本酒スタイリスト」として精力的に活動を続けるタレントの島田律子氏が、日本の伝統文化、日本酒の魅力を深く伝えることで、海外からのお客さまをおもてなしするホテル、レストランの力を向上させるためのヒントをお届けしていく本連載。1892 年創業の酒販店、株式会社横浜君嶋屋の代表取締役を務める君嶋哲至氏に2回連続でご登場いただいた。横浜、銀座、恵比寿で楽しく角打ちをしながら厳選された日本酒、ワインを購入できる店舗を展開する君嶋氏に、お客さまに提供する酒の選び方、全国の蔵元との取り組みなどについて話を聞いた。今回は弊社オータパブリケイションズの義田真平を交えた鼎談の後編となる。
 

島田 律子(しまだ・りつこ)
スマイル ブリュー カンパニー代表・タレント・日本酒スタイリスト(日本酒造組合中央会認証)。日本酒関連の講演・イベントの司会や出演など年間50 本以上をこなす。TVや雑誌などのメディア出演・コラムの執筆も多く、イベント、飲食店、百貨店、酒器のプロデュースやコーディネートなど、日本酒の魅力を伝える活動は国内外を問わず多岐にわたる。近年、女性ならではの視点から、日本酒の美容・健康効果に着目。日本酒の美肌・美白・アンチエイジング効果を取り入れたライフスタイルを提案し、自らもその生活を実践する。2016年にはSMILE BREW COMPANY を立ち上げ、「日本の美を日本酒で」をテーマに『オトナの日本酒TASHINAMI 塾』を主催する。HP:http://www.smile-brew.com/

君嶋 哲至(きみじま・さとし)
1960 年横浜生まれ。1892(明治25)年創業の酒販店の4代目。
大学卒業後、一般企業に入社。1983 年家業である君嶋酒店
へ。93 年株式会社横浜君嶋屋設立。自らの感覚で選び抜い
た酒を国内外に向けて紹介し、業界の発展にも貢献している。
諸外国で日本酒に関する講演を多数行なうことで、世界に向けた日本の酒のプロモーションにつなげている。日本ソムリエ協会副会長、田崎真也ワインサロン・NHK 文化センター・東急セミナーBE の講師を務める。

「原料にこだわり、料理と合わせることを
念頭に置いて日本酒を選ぶ時代
 
島田 君嶋さんは蔵元から信頼されていて、コラボレーションによってオリジナル銘柄の開発もしています。蔵元を選ぶ基準はどういったところにあるのでしょうか。
 
君嶋 例えば私が手掛けている「情熱」シリーズの場合は、酒を造る人が情熱的であることが第一の基準となります。
 
 ヨーロッパのワインに使われるブドウ生産の現場を見学させていただくと、本来は念頭におくべきでありながら忘れかけていた「酒造りは米作り」という基本姿勢の重要性をあらためて思い出すことができます。良質の原料からしか良質な酒は生まれないことを私はワインのブドウから教わったので、コラボレーションにあたっては米作りの大切さを理解している蔵元であることも基準となります。テクニックでカバーするのではなく、テロワールを重視する基本姿勢を持つ蔵元との関係性を大切にしています。

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