北海道・函館、函館山麓元町、金森赤レンガ倉庫、函館朝市など、観光スポットから徒歩5 分、客室39 室の小さなホテルがある。日中、歩いている人も少なく、ときにはなぜか大型犬が先頭きって堂々と道を渡る。そんなのどかな風景に囲まれた中、飯野智子(別名、プリティおやじ)が指揮するホテルがある。それがJTB エースや北海道じゃらんにおいて高評価を維持している「ホテルショコラ函館」だ。ホテルショコラ函館を一生懸命支えているスタッフの人間模様を描いてみようと思う。
“ チ~ン” という音が鳴り響いた。時計を見ると正午を回っていた。案内されたのはホテルフロントのバックヤードにある3畳ほどの小さな部屋。そこで、その音はした。すると電子レンジのわきに立っていた一人のスタッフがすばやくレンジから温められたであろうお椀を取り出した。食卓らしきテーブルには漬け物やごはんなど、さまざまな料理が並べられていった。