身近な40歳以上(場合によっては30歳以上)の人に若い頃と比べどのくらい記憶力や暗記力が落ちたかを聞いてみて下さい。
大半の方がそうであったように、私自身も若き日々は暗記力には相当な自身があり、暗記をベースにした歴史などの試験にはかなり強かったです。
ところが、30歳を過ぎあたりからこの暗記力(そして記憶力)は下がる一方で、記憶に頼らない方法を考えて実践するほかなくなります。
今考えれば、暗記力に頼る要素の多い語学などはやはり若いうちにもっと習得に努めるべきだったと後悔があります。繰り返し暗記(記憶)して頭にはいっているものは決して人に奪われることもなく知識として残ります。
是非、可能な限り若いうちに、色々な勉強して下さい。
若い時の時間こそが人生の最大にして最高の武器になります。これをいかに利用したかがその後の自分を決めます。確かに物事には早い、遅いはありませんし、その時にやらなかったからと今できないことはありません。しかし、若い時分の感性、経験は何物にも代えがたいものになります。
時間が過ぎるのは早いです。また、今後の10年は誰もが想像を超える加速された時間の中で過ごすことになります。 “time is money” を常に意識し、キャリアデザインを構築する上で有効に活用ください。
何の勉強をすれば分からないという方がいます。SWOTやギャップ分析を経て強みを伸ばす、必要と感じる部分を補う、そして究極的にはキャリアを向上させられる勉強が好ましいとは思いますが、現状何も思い浮かばなければやはり本、活字を読むことをお勧めします。
■キャリアにおけるSWOT分析、ギャップについては過去に触れています。
《SWOT分析》第三回 あなたは本当に自分を知っていますか?
http://hoteresonline.com/articles/1010
《ギャップ分析》第十九回 マイナス×マイナス=プラス
http://hoteresonline.com/articles/2248
本を読んでいないと表現力が乏しくなります、また文章力が弱くなります。これはリーダーになった時に致命的な弱点になります。読書量によりこれらは間違いなく克服できます。
また、本は文章を通して尊敬する経営者に会え、未訪問地に行け、味わったことのない想いができます。それが1,000円から3,000円程度の投資で、場所を選ばず、時間を選ばず自分の予定で実行できます。様々な要因で本の購買が不可能であれば図書館という手もあります。
「天は自ら助くる者を助く」という言葉があります。
天は公平で、依怙贔屓(えこひいき)しない。努力した人に良い結果を与えてくれる。時には、努力した人には幸運をもたらす。人はだませても、天をあざむくことはできない。という解釈です。努力したからといって必ず良い結果や成功が収められるわけではないというのが現実ですが、私の知る限り、良い結果を出した方、成功した方は必ず努力をしています。
運やツキもありますが、いちばん幸せを運んでくれるのは、自分の努力です。
冒頭で若いうちに、と言いましたが、「すでに自分は若くないから」と諦めないでください。最近のベストセラーによると今後は多くの方々が“人生100年時代”を生きぬかなければなりません。とするとあなたは理論上、100歳まで何年がありますか? それでも、自分は若くないと言いますか? 勝負はまだまだこれからです。
私同様、「今日の自分が一番若い」世代の皆さんも積極的な攻めの姿勢を求められます。自戒を込めて…
- 福永 健司 プロフィール