森田 司
Morita Tsukasa
一般社団法人クオリティ・オブ・ライフ
創造支援研究所 理事長
〈Profile〉1968 年生まれ。企業の労務管理全般のコンサルタント、講師、カウンセラー、コーチ、メンターメンタルヘルス対策、ハラスメント対策、採用支援、育成支援、教育評価処遇制度設計・運用に実績。一般社団法人クオリティ・オブ・ライフ創造支援研究所として、500 法人2000 事業場以上の労務管理支援実績あり。本誌での過去の連載は「ブラック企業ではなく「優良企業」と認定されるための手引」。厚労省(独)労働者健康福祉機構 勤労者医療&産業保健 外部研究者。厚労省 東京労働基準局三鷹労働基準監督署「健康職場づくりプロジェクト」外部研究者。厚労省 東京労災病院「がんの両立支援プロジェクト」アドバイザー。労省(独)労働者健康安全機構 元外部研究者。厚労省東京労災病院 両立支援事業 元アドバイザー。
問い合わせ info@qol-souken.org
一般社団法人クオリティ・オブ・ライフ創造支援研究所の森田です。本連載では、ハイパフォーマーの定義を「生産性の高い労務を安定的継続的(企業の事業計画に則して)に提供できる従業員、特に若者(35 歳以下)や女性」としています。本号では『ホテルレストラン業界がハイパフォーマーを活用するには人事制度の大きな改革が必要である』ということをお話ししたいと思います。
本号では前号で記した〈ホテルレストラン業界における人事制度の大きな改革〉に必須な『ダイバーシティマネジメントの推進』についてお話ししたいと思います。
日本において、「ダイバーシティマネジメント」という「言葉」は当たり前に使われるようになりました。しかし、その「理解」と「実現」は一向に進んでいないと感じます。これは『バリアフリー』や『ユニバーサルデザイン』、『キャリアプラン』、『ワーク・ライフ・バランス』といったカタカナ言葉と同様で、労使双方の多くがその必要性を内発的欲求として感じていない結果だと思います。なぜ、「ダイバーシティマネジメント」は労使双方の多くの内発的欲求にならないのか? その原因は「ダイバーシティマネジメント」は自分には関係がない、必要ではない、と考えているからでしょうね。つまり、「ダイバーシティマネジメント」を正しく知らない、理解していないために『大きな勘違い』をしていることが内発的欲求にならない最大の原因であろうと私は考えています。そして、労使双方に「ダイバーシティマネジメント」を正しく知る、理解する、活用する、働きやすさや満足度および生産性が向上・改善されるという体験をしていただければ、この原因は解消されると信じて疑いません。