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第2回 小林 武嗣 

マーケティング・オートメーション時代がやってきた!  第2回  ホテル・マーケッターの苦悩

【月刊HOTERES 2017年05月号】
2017年05月26日(金)
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小林 武嗣( こばやし・たけし)
C&RM ㈱ 代表取締役社長
1968 年生まれ。東海大学文学部日本史学科卒業後、NEC ソフトに入社。大型汎用機を主体としたシティホテル向けPMS に携わる。96 年、NEC ソフト退社。現株式会社サイグナスを起業し、代表取締役に就任。2 年ほど製造業を主体とした開発に従事するが、97 年NEC と共同でNEHOPS-EEの開発を請け負い、日本初のパソコンシステムによる大型シティホテルの成功事例を作る。その後、NEHOPS-EE の開発センターとして全国のシティホテルに導入。2002 年、マイクロス・フィデリオジャパンとの協業を開始し、日本初のCRM システムをリリース。04 年、NEC ソフト時代の元上司の丸山に代表取締役を譲り、副社長に就任。その後、一貫してホテル業に対するCRM の普及をめざし活動。12 年には、CRM とRM の融合の実現を念頭にC&RM 株式会社を設立。
http://c-and-rm.com/

 
 マーケティング・オートメーションの必要性と活用法とを解説する本連載。第1回目に著者が読者に投げかけたことは、ツールよりも先に戦略についてだったが、それよりも重要視していることがある。それは、経営者のマーケティングの正しい理解と、成果を出す組織文化があるかの問いだ。つまりわれわれには、ツールを使う前にやっておくべきことがあるというわけだ。
 
 さて、今回も前回に続いて念入りに、現場の問題をとらえ、マーケティング理解を深めることに注力したい。読み始める前にはゴールを明確にすることをお忘れなく。読者が望む未来像へとマインドセットするためだ。マーケティングのゴールとは? もちろん、「需要を創る」ことである。
 

ホテル・マーケッターの苦悩
 
 マーケティング・オートメーションの説明の前に、そもそもマーケティングとは何をするものなのかを整理してみましょう。前回も書いたようにホテルにおいてはマーケティングという分野がリアルエージェントに丸投げされていた時代が長く、マーケティングという業務が希薄でした。このため、ホテルにはマーケティングのプロが存在せず、さらにはマーケティング部門を評価できるマネジメントもいないという状況が続いています。以前、マーケティングの重要性を認識していた経営者から「マーケッターを雇ってもすぐやめてしまう」という悩みをお聞きしましたが、これは、他業態では成立しているマーケッターの組織的な立ち位置や評価基準が、ホテルには存在せず、マーケッターの仕事が正当に評価されないためではないか、と思います。問題を挙げるならこれだけに収まりません。以下で説明していきますが、社内でマーケティングの役割が正しく理解されていないことに加えて、管理会計で効果を測定できない。さらに日々の活動においては専用ツールがなく時間・経済的なコスト負担によって、やりたい施策も打てないという状況下でマーケッターは疲弊しているのです。

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