「11 時チェックアウトから14 時チェックインの3時間の清掃で、客室のニオイを消すのは大変な作業です」と言う井関一比良氏。
タバコのニオイに敏感な外国人から
ルームチェンジを求められる
禁煙フロアがなかった3年前までの消臭清掃のオペレーションは、清掃時に「客室のニオイがきつい」と感じたらオゾン脱臭機をかける形を採っていた。現在でも禁煙フロアの客室が足りなくなった場合は、禁煙希望のお客さまに事前に消臭対応での提供になることを伝え、了承を得てから予約を受けている。
窓は全室開くが、清掃時に窓を開けておくだけで十分に換気できるかと言えば難しい面がある。完全に空気を入れ替えるのは厳しい。
禁煙フロアへの改装に踏み切った大きな要因として、①国内のお客さまのニーズが「禁煙」に向かっていること。②飛騨高山エリアに訪れるインバウンドの数が大きく伸長したことが挙げられる。その傾向を受けて、喫煙のお客さまのチェックアウト後、オゾン脱臭機をかけてタバコのニオイが消えたとスタッフが判断しても、お客さまからはルームチェンジのリクエストが寄せられてしまうことが多いのだ。その中でも「欧米のお客さまは、タバコのニオイにことのほか敏感です」と宿泊・販売統括本部宿泊部総支配人の井関一比良氏は言う。「これでもうニオイはしないだろうと私たちが思っても、『やっぱりにおう』と指摘されることがよくあります。このようにインバウンドの増加による変化も見られることから、禁煙フロアを少しずつ増やしているところです」
禁煙フロアへの改装とともに、タバコのニオイ対策を図るための新たな方策はないだろうか————。
頭を悩ませているときに出会ったのが住友化学の「airnote」。「消して」+「香る」という今までになかったコンセプトに基づいて開発された、ホテルのニオイ問題解決アイテムだった。
禁煙・喫煙のルーム・フロアに合わせ
自動噴霧の強弱、設置台数を調整
2013 年から喫煙ルームや廊下の一部に「airnote」を設置し、トライアルを開始。はじめに本館、天領閣にある約60 室の洋室で試したのは、ビジネスユースが多いことを背景に喫煙のお客さまが宿泊されるケースも多いからだ。また、コンパクトな部屋の方がタバコのニオイがこもりがちであるため、「airnote」の効果を測りやすいというのも理由の一つだった。
試用を続けた結果、「ai r not e」によってタバコのニオイ問題を解決できることが分かった。「リゾートフローラル」「アーバングリーン」「ブライトシトラス」「ヒノキ」「伽羅」の5種類の「airnote」の香りのラインアップの中から、高山グリーンホテルの雰囲気に最もふさわしく、さらにより自然に感じられると判断した「ブライトシトラス」の香りで統一することに決めた。そして2016 年春、高山グリーンホテルは全207 室あるすべての客室、加えて廊下にも「airnote」を導入したのである。3年間、一部の客室と廊下で使い続けた結果、全館導入に踏み切っていることからも、高山グリーンホテルが「airnote」の機能に対していかに満足しているかが分かる。
運転モードを禁煙フロアはⅠ、喫煙フロアはⅡに設定して使い分けています。廊下については、禁煙フロアと喫煙フロアによって、設置台数を増減させて調節しています。『airnote』を導入したことで、ニオイに関するクレームが減ったと実感しています」
客室はもちろん、特に廊下についての効果が大きいと感じているという。以前はお客さまから「廊下でタバコのニオイがする」という指摘を受けるケースも見られたが、「airnote」を設置してからはそういった声はほとんど聞かれなくなった。
「私たちは完全にニオイも香りもない状態を理想としているため、空間に特定の香りはつけたくないという意識を持っています。それでも『airnote』のブライトシトラスの香りは気になることなく使用できています」
タバコをはじめとするネガティブなニオイを消して、ごく自然に心地よい香りを漂わせる「airnote」の機能は、ホテルのイメージを強化する付加価値としてその役割を果たしているのだ。
エアノート リキッドアトマイザー専用お客様ご相談口
TEL:03・5911・5322 www.airnote-sc.com