2016 年秋、プロ野球セントラルリーグにて25 年ぶりの優勝を果たした広島東洋カープ。経済効果は331億円と言われている。プロ野球以外にもオバマ氏の訪問や世界遺産である宮島に外国人観光客が多数訪れるなど活気にあふれている。その中で地域に根差した地域のためのホテルとして1994年リーガロイヤルホテル広島が誕生した。2014 年より総支配人に就任された山根朋之氏にお話をお聞きした。
福永 リーガロイヤルホテル広島さまはバスセンターに隣接し、平和記念公園まで徒歩5 分、最上階からは瀬戸内の島々を眺望できるという立地に恵まれています。広島には2 つの世界遺産があり国内外から多くの観光客が訪れ、サミット時オバマ大統領の平和記念資料館訪問は観光振興につながりました。また、広島東洋カープの25 年ぶりのセ・リーグ優勝と活気にあふれていますね。山根総支配人は3 年6 カ月前に大阪から広島に着任されましたが、今、どのように感じていらっしゃいますか。
山根 1955 年、国際平和文化都市としての発展に向け、国内外の賓客を迎えるため、地元広島の財界有志の寄付により前身の「新広島ホテル」が開業しました。その経緯もあり、総支配人としてホテル運営に携わるほどに、地元のお客さまからの愛情を感じています。とても愛されているからこそ、“リーガロイヤルともあろうものが”というお叱りの言葉をいただくこともあります。お叱りの言葉はリーガロイヤルのことを好いてくださっているから、応援してくださっているからこその言葉だと受け止めています。地元の皆さまの愛情を裏切ることなくきちんと応えていくことが、当ホテルの使命であり、いつまでも愛されるホテルとして運営し続けていくことができる源であると考えます。
福永 広島東洋カープファンを見ても、熱狂ぶりに“愛”を感じますね。
山根 そうですね。だからこそ、受け入れるホテル側もホテルとしての凛とした空気感を保ち、期待に応えていくためにアルバイトも含めスタッフ全員がレベルアップをしていかなければなりません。また経営的な視点でのレベルアップも欠かせません。押し付けではなく気づきを与える機会を作ることが私の使命と感じています。