- 「世界のリーディングホテル」
ホテルジャーナリスト - 小原 康裕 プロフィール
「Fairmont Royal York」、まるで周囲を睥睨するような巨大なホテルである
「Fairmont Royal York」は、28 階建て高さ124m の外観はヨーロッパのシャトーを彷彿とさせる壮麗な造りで、かなり離れた場所からようやくホテル全景が見渡せる
「Fairmont Royal York」の正面エントランス。創業当時からイギリス連邦で最大級のホテルとして君臨していた
クラシカルなグランドロビーは重厚な空気が流れ、まるで当時の城内にタイムスリップしたような雰囲気だ
「Fairmont Royal York」、まるで周囲を睥睨するような巨大なホテルである。28 階建て高さ124m の外観はヨーロッパのシャトーを彷彿とさせる壮麗な造りで、かなり離れた場所からようやくホテル全景が見渡せる。開業当時から客室数は1000 室以上と、実にイギリス連邦で最大級のホテルとして君臨していた。創業は1929 年、開通したばかりのカナダ太平洋鉄道(CPR)の駅と直結する大型ホテルとして盛大にオープンした。トロントを代表する歴史的ホテルであり、この街のランドマークとして市民に親しまれている。ホテルの目の前には豪壮なユニオン駅があり、ここは人々が行き交うターミナルのような存在でもある。前身はこの地に建っていた「The Queen's Hotel」で、1925 年にCPR に売却された。ホテルは惜しまれつつ取り壊され、英連邦自治領カナダの威信を賭けた最新のホテルの建設が1927 年に始まり、3 年の歳月を掛けて落成した。巨大なロイヤルヨークにはもう一つ自慢がある。それは、ホテル屋上ガーデンで自家製ハーブを育てている事だ。そのガーデンにはハネムーン・スイートもある。実は、新婚カップル用のスイートではなく、ホテルの屋上にあるミツバチの巣箱につけられたニックネームが“ ハネムーン・スイート” だ。ホテルのレストランやギフトに使われるハチミツはここで採取されたものである。
シャンデリアが輝く重厚なロビー。随所に趣のあるクラシックな調度品などが置かれている
リビングルームを玄関ホワイエから望む
「Fairmont Gold Junior Suites」のベッドルーム。ユニオン駅を見下ろす約42㎡のJr. スイートで、12 階にある専用ラウンジ「Fairmont Gold Lounge」にアクセスでき利便性は高い
ファイアプレイスが置かれたクラシカルなリビングルーム