今回は、昨年12 月に開催した当法人のクリスマスイベントについて書かせていただきます。食物アレルギーの子どもとその家族、さらに、食物アレルギーがない子どもや家族も参加するこのイベントは3 回目となり、今回は告知から2 日で定員60 名に達しました。全参加者のうち、食物アレルギーがある人は大人と子どもを合わせて15 名おり、開催地は東京にもかかわらず、仙台、大阪、名古屋、富山などの多方面からたくさんの方が集まりました。参加する子どもたちは、年々“重い”食物アレルギーの子どもたちが多くなり、今まで一度も外食を経験したことがない子どもたち、何品目も原因食品がある子も参加しています。参加した小学生は、皆、学校に弁当を持参しているような子どもたちです。
このイベントは、一般的な飲食店で開催され、専用調理器具や専用食器を使わずに行なっています。貸し切りであること以外は、一般的な飲食店の通常営業のようなものです。今回は、われわれが多岐にわたる原因食品と重い食物アレルギーの子どもたちにどのように対応しているのかをお伝えしようと思います。なお、このようなイベントは、これまで積み重ねてきた知識や対応ノウハウ、何より参加者とのコミュニケーションが円滑に行なえることが前提で開催できるものであり、“重い”食物アレルギーの子どもたちにも一般的な飲食店で対応しているという事実は、外食企業の皆さまの参考になることもあろうかと思います。
第9回
本当のアレルギー対応を識る
第9回 “重い”食物アレルギーの子どもたちに飲食店で対応する
【月刊HOTERES 2016年03月号】
2016年03月11日(金)