日本のホテル業界が世界のレベルと戦っていくために必要なのは、所有・経営・運営を明確に分離し、総支配人が運営の総責任者として責任と権限を明確に持つことであろう。
先週もこちらで紹介をさせていただいた元スターウッド・ホテル&リゾートの日本代表であった平尾 彰士氏だが、総支配人の要件と同じく同氏が重要だと強く言っていたのは、所有・経営・運営の明確さであった。平尾氏いわく、日本のホテルは親会社(オーナー)のことを気にし過ぎており、そのしわ寄せがスタッフに行っている。また、親会社からやって来る総支配人たちは「ホテルのことは分からない」と平然と言い、自らの在任中は波風が立たないようにとばかり考えていると。当然、そのホテルが良くなるわけがない。そのような話を聞いた後に、非常に興味深い記事を見つけた。文芸春秋の12 月号に掲載をされていた、日立製作所の相談役 河村隆氏の「ライバルは世界だ、甘えるな」というものだ。
FROM THE PUBLISHER ——太田 進——
世界レベルで戦え
【月刊HOTERES 2015年12月号】
2015年12月08日(火)