嬉野から88㎞圏内の食・モノを発信する "うれし うるわし 茶とかけ流しの湯宿"が挑む 土地の魅力を引き上げるその先
2023 年1 月23 日に設立したJR 九州ホテルマネジメント(株)の展開施設として、同年10 月1 日に開業した、温泉宿泊施設「嬉野八十八(やどや)」(佐賀県嬉野市)は、特産品の嬉野茶と日本三大美肌の湯と言われる嬉野温泉を主軸に、食・工芸・風土など嬉野の魅力を発信しながら地域の価値向上に貢献することを目指している。36 室のスモールラグジュアリーとして異彩を放つ同施設総支配人の吉田進一氏に、「地域の存在を生かす湯宿」としての在り方と狙いを聞いた。
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── JR 九州ホテルマネジメント(株)が展開するラグジュアリー施設の第一弾として2023 年10 月1 日、温泉宿泊施設「嬉野八十八(やどや)」として開業しました。嬉野茶を全面に打ち出している〝湯宿〟とのことですが、詳細をお聞かせください。
嬉野最大の特産品でもある嬉野茶を存分に堪能できる湯宿として、専属茶師自ら振る舞うお茶を毎日チェックイン時にご提供しております。またフロントやラウンジスペースなど、館内の各所には多様な種類の冷茶をご用意しております。その場で味わっていただくのはもちろん、専用タンブラーをご用意してお持ち帰りいただくことで、ご滞在中もご出発後もお茶を楽しんでいただける仕組みも整えております。
また嬉野温泉は、浸かると肌がすべすべになると言われている「日本三大美肌の湯」としても知られています。大地の恵みである温泉の魅力を余すところなく発信できるよう、全室に源泉100% かけ流しのお風呂をご用意しました。
お茶と温泉、この二つの特徴に絞り込み、ブランドコンセプトは「うれし、うるわし、茶とかけ流しの湯宿」としました。当館の名称はお茶農家にとって特別な日である「八十八夜(はちじゅうはちや)」にちなみ、「八十八(やどや)」としました。立春から八十八日目の八十八夜は一番おいしい茶葉が採れる大切な日であり、さらには末広がりの八が重なる縁起の良い日です。お茶を愉しみ良いことが重なりますように、と願いを込めて名付けました。
付帯施設として、宿泊者の食事(朝・夕)を提供する個室・半個室の料理屋「折摘」、限定プランをご予約のお客さま専用の炭火焼き屋「炭火 吉村」、そして茶師によるティーセレモニー(予約制・30 分3,300 円 ※オールインクルーシブプランのお客さまは無料)が体験できる「嬉野茶会 十徳」、お茶のカクテルなども味わえるバー「茶壺」は当施設の特徴とも言えます。また、全室に源泉かけ流しの温泉を引いていますが、パブリックスペースにも露天とサウナを備えていますので、滞在中は存分に温泉をお楽しみいただけます。
その他、パブリックエリアのショップやライブラリーは、当施設の食材コンセプトでもある「嬉野から88㎞圏内」にまつわる商品や書籍をそろえていますので、滞在を機に新たな出会いや発見につながればとも思っています。
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JR 九州ホテルマネジメント(株)
嬉野八十八 総支配人 吉田 進一氏
福岡県出身。大学卒業後、2001年に九州旅客鉄道(株)に入社。事業開発部門にて飲食事業の運営などを経験し、11年よりホテル事業の旅館開発に就く。12年同グループの別府温泉‐ 竹と椿のお宿‐花べっぷの総支配人に就任。16 年から同グループの奥日田温泉うめひびきの開発・運営を経て、23 年嬉野八十八の総支配人に就任、現在に至る。