----中国の渡航解禁以前から、インバウンドを多くお見掛けしました。鹿児島県が選ばれるポイントはどこととらえていますか。
まずは、ホテル目前の桜島。黒牛、黒豚、黒薩摩焼など“黒”のつくブランドもよく知られています。畜産のイメージが強いですが、国内生産の 40%を占める鰻のほか、かんぱち(養殖)、真鯛、ミナミマグロなど魚介もとても豊富です。焼酎の蔵は県内に 110以上ありますが、最近では焼酎だけでなく、地元の食材を利用したジンやラム、ウイスキーなども手掛け、私どものバーでも人気です。
私は東京の出身ですが、本当に魅力多い土地だと日々実感しています。まだまだ国内に向けての魅力もあると思います。風光明媚な離島も多く、離島旅のハブとしてリピート利用にも期待したい。そして、観光資源の目玉と言えば温泉です。県内には 100カ所を超える温泉地があり、意外と知られていませんが、鹿児島市内の銭湯は全て温泉なのです。ホテルの中にも温泉がありますが、さらに市内の銭湯を巡るといった体験型の滞在も楽しんでいただけます。
----マリオット・ボンヴォイからの送客と国内 OTAと、現状どのような比率で課題があるとしたらどのような点でしょうか。
鹿児島だけでなく、広く九州ととらえれば、「マリオット」ブランドの知名度、マリオット・ボンヴォイのネットワークを生かした旅の組み立ても大いに期待できます。例えば、都会に泊って(ザ・リッツ・カールトン福岡)→新幹線で移動(博多 -鹿児島中央は、最短で約 1時間 20分程度)し、鹿児島の自然を楽しむ旅。また、ここから宮崎のフェニックス・シーガイヤ・リゾートへ向かって海を眺めながらリゾート気分を味わう(宿泊は同リゾート内のシェラトン・グランデ・オーシャンリゾート)という旅も。これは今後も注力していきたい部分です。
また、国内のお客さまについては、まずは県外の方々への認知度向上に努めていきたいと考えます。それに伴い各旅行会社へのアクションも、積極的に進めております。ありがたいことに、鹿児島県内では多くの方々に知っていただいておりますが、県外ではまだまだ認知度が足りないことが今後の課題です。
2023年10月6-13日号 トップインタビュー シェラトン鹿児島 総支配人 戸田 猛樹 氏
トップインタビュー シェラトン鹿児島 総支配人 戸田 猛樹 氏
【月刊HOTERES 2023年10月号】
2023年10月12日(木)