店舗外観。銀座線・上野広小路駅(※住所は文京区湯島)から徒歩1分のところに位置する「孫ニ娘潮汕牛肉火鍋(そんじじょうちょうさんぎゅうにくひなべ)。“ガチ中”感を感じるデザインが中国にいるかのような気分を促し、食事の時間をより楽しいものに導いてくれる
韓流ブームが定番となった今、外食産業において次なるスターの地位を得ようとしているのが、四大中華以外のニッチな地域の料理を食せる“ガチ中華”を提供する店舗だ。今回、そんなガチ中ファンにとって嬉しい店舗がオープンした。中国広東省東部の沿岸に位置する地域で食されている潮汕料理の専門店、「孫ニ娘潮汕牛肉火鍋」だ。同店は銀座の高級中華「銀座芳園」や創作中華の「銀座夜市」を経営する㈱FANG DREAM COMPANYによる新業態となる飲食店だ。
日本未上陸の料理ということもあり、同店開業に際しては潮汕料理のシェフである江耿亮(ジャン グン リャン)氏を現地から招いて、調理スタッフの教育をした
同店の特色としてまず食してもらいたいのが店名にもある“潮汕牛肉火鍋”だ。潮汕料理において最も大切にされる特徴として素材の新鮮さというものがあるそうだ。火鍋においてもその特徴は大切なものだそうで、同店では牛を一頭買することで新鮮な牛肉を提供している。おそらくその姿勢が料理に現れるのだろう。澄んだ牛骨スープにしゃぶしゃぶのように肉をくぐらせて食べるスタイルの火鍋なのだが、ほとんどアクがでないのだ。提供される肉もロースなどの定番から五花趾(トモスネ)や匙柄(ミスジ)などの希少部位(※日によって提供部位は違う)まで一頭買いだからこそ実現できるラインナップを誇っており、ホルモン類も充実している。中でも、“潮汕牛肉火鍋”といえばという具材である、職人が肉を叩きペースト状にし、塩と牛脂だけで作る牛肉100%の潮汕牛肉団子はマストイートだ。
加えて、同店を訪れたらぜひ、一品料理も食してもらいたい。清蒸石斑鱼(チンジョンシーバンユー)や潮汕生腌(チョウサンシェンイェン)、潮汕腸粉(チョウサンチョウフン)に炸粿肉(ジャーコエルー)など、日本人の舌にこびていない、本場を感じる美味が揃っている。
ちなみに、同店は在邦の中国人コミュニティからも非常に注目されており、メディアなどへの情報公開前から口コミやWeChatなどで情報が共有されたとのことで、開店前には一か月以上先まで予約が埋まったという。開店後の賑わいと予約困難は予想に易いが、予約が取れればぜひ訪れてもらいたい。“ガチ中華”の新星に魅了される時間が待っていること間違いなしだ。
孫ニ娘潮汕牛肉火鍋
https://fdcg.jp/
担当:毛利愼 mohri@ohtapub.co.jp