初めて同士が組む難しさ
前号は、東京の美鈴(株)と北海道の山中商事(株)の企業合併、ミスズ・ナカヤマ(株)の仕切り直し前編をご紹介した。本号はその続編である。幸先よい船出に思えた企業合併、新しい船は暗礁に乗り上げる。合併後の活動に変化をつくりきれなかったからの主な理由である。
主体性を重視する経営を貫く親会社の坪井社長の周りには、言ったことの大半をやってくれる、やろうとする社員が多く存在する。坪井社長からすれば、合併先の社員すなわち旧・山中商事社員の「やります」という言葉を疑いなく信じてしまうのも無理もない。ここでいう「やります」は食品物販店を新規開拓であった。