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毛利愼の外食エンターテインメント Vol.52

京都の新たなカルチャーステーション、「世界倉庫」

2022年10月07日(金)
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施設外観。老舗を思わせる大きな町家に新たなカルチャーの発信地を掛け合わせる、中本氏のカルチャーミックスセンスはいつも面白い
施設外観。老舗を思わせる大きな町家に新たなカルチャーの発信地を掛け合わせる、中本氏のカルチャーミックスセンスはいつも面白い

京都のナイトシーンをグローバルスタンダードに押し上げた立役者といえば、「WORLD KYOTO」代表の中本幸一氏だ。彼の演出力、そしてキャスティング力は日本中のナイトマーケットが大きく評価し、世界トップのDJたちからも信頼されている。
 
そんな中本氏が今年、初の昼業態に進出した。烏丸四条の南東にある、町家と倉庫、離れを複合施設としてリノベーションした「世界倉庫」だ。
 
施設入り口に配された大のれんをくぐり、中庭に繋がる路地を進むと1階がコーヒースタンド、2階がコミュニティスペースになっている。同施設は、平日はスイーツとカフェが楽しめる憩いの地として、カフェ好きの間で人気が高まっている。そして週末や祝日は中庭やコミュニティスペースを活用し、さまざまなPOP UPが開催されており、京都で感度の高いひとびとが集うコミュニティに触れられると話題だ。加えて、コミュニティスペースではアート展が開催されるなど、ギャラリーとしても活用されている。関西圏に住むひとびとはもちろんだが、定番の京都観光ではなく、ポップな京都を体験したい観光客にもおススメの施設だ。またインバウンド復活を目前とした京都にこのような施設ができたことは、定番化する京都観光に新たな魅力を加えたとともに、グローバルに感度で共鳴するひとびとの出会いの場ができたことを意味している。ひとびとの嗜好が“トキ消費”へと移り変わる中で、既存の京都ファンはもとより、これまで京都に意識をむけていなかった市場に、“Go To Kyoto”の理由を作った事例としても今後の展開にぜひ注目したい施設だ。
 
現在は主に食関連のイベントが多く開催されているが、京都の夜を牽引してきた中本氏のことだ。さまざまなセグメントからアプローチする取り組みやイベントを、企画していくだろう。今後彼が、どのような“ネオ京都カルチャー”をこの地から発信していくのかとても楽しみだ。
 
世界倉庫
https://www.instagram.com/sekai_soko/
 

中庭奥に位置するコーヒースタンド。メニュー数は少ないが、スイーツ好きなら一度は訪れるべき名店、といっても過言ではないクオリティのデザートが食べられる
中庭奥に位置するコーヒースタンド。メニュー数は少ないが、スイーツ好きなら一度は訪れるべき名店、といっても過言ではないクオリティのデザートが食べられる
2階のコミュニティスペース。ビートルズ4人の顔が、3Dオブジェとして壁と一体化しているのも面白い
2階のコミュニティスペース。ビートルズ4人の顔が、3Dオブジェとして壁と一体化しているのも面白い
週末に行われるイベントでは生産者とのコラボも積極的に行っており、マルシェも折々、開催されている。都度、イベント内容が変わるため、要SNSチェックだ!
週末に行われるイベントでは生産者とのコラボも積極的に行っており、マルシェも折々、開催されている。都度、イベント内容が変わるため、要SNSチェックだ!
10月22日、21日にはAgave(編集部注:アガペもしくはリュウゼツラン。古くはテキーラの原料として知られており、昨今は観葉植物として楽しむ人が増えている)を中心に植物を楽しむコミュニティで楽しもうというPOP UPが予定されている
10月22日、21日にはAgave(編集部注:アガペもしくはリュウゼツラン。古くはテキーラの原料として知られており、昨今は観葉植物として楽しむ人が増えている)を中心に植物を楽しむコミュニティで楽しもうというPOP UPが予定されている
入り口に設置されたオート三輪。ゲストを出迎えるウェルカムオブジェとしてはもちろん、マルシェの際には店舗としても活用される、世界倉庫の大事なバディだ
入り口に設置されたオート三輪。ゲストを出迎えるウェルカムオブジェとしてはもちろん、マルシェの際には店舗としても活用される、世界倉庫の大事なバディだ
町家らしい中庭にもテーブルやチェアが配されている。コーヒーを飲みながら、コワーキングスペースとして利用するお客さまも
町家らしい中庭にもテーブルやチェアが配されている。コーヒーを飲みながら、コワーキングスペースとして利用するお客さまも

​担当:毛利愼 mohri@ohtapub.co.jp

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