前回ご紹介した通り、観光再開および正常化のためには、地域住民のツーリズムフォビア対策が欠かせません。なぜなら(1)宿泊施設と地域との有機的に連携していることで、宿泊施設の印象が大きく変わり、より強く顧客に安心感を与えることができること、(2)安心感は、宿泊施設にとって、今後一層重要な「品質」の根幹であること、(3)国内観光客の地域への来訪に懸念を表明する人の割合が、全国平均で33.3%であり、また外国人観光客については、同 35.8%、高い地域では 50%近くが観光再開を懸念していること、(4)感染症対策は自然環境保全、生物多様性の尊重等の取り組みは、地域と宿泊施設が連携して実践することで対顧客の安心感、地域住民のツーリズムフォビア対策上の効果等の観点より非常に重要であるからです。つまり、地域の協力なくして、観光市場の正常化を望むことは難しいと考えられます。
北村剛史
Takeshi Kitamura
(株)日本ホテルアプレイザル 代表取締役/(株)サクラクオリティマネジメント 代表取締役/(一社)観光品質認証協会 統括理事不動産鑑定士、MAI(米国不動産鑑定士)、FRICS(英国ロイヤル・チャータード・サベイヤーズ協会フェロー)、CRE(米国不動産カウンセラー)
ホテル・旅館の不動産鑑定評価会社である(株)日本ホテルアプレイザルの代表取締役。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科在籍時には「ホテル・旅館の人格性、パーソナリティー」をテーマに研究。
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