日本でいち早くベッドの製造を開始した創業当時の広島ベッド商会
創業65 周年を迎えたドリームベッド
日本人の眠りを支えて65 年。
技術の蓄積が質の高いモノづくりを実現
1950 年、終戦後の社会奉仕事業から始まったドリームベッドの歴史は、今年で65 年という節目の年を迎えた。第二次世界大戦末期、広島の街は一面焦土と化した。原爆投下の日に出社時間に遅れ、奇跡的に一命を取りとめた創業者の渡辺礼市氏は、助かったことに感謝し、社会奉仕として、当時の引揚者や戦災者たちに職場を提供するため、市内中心部の練兵場跡にあった建物を借り、社会復帰を支援する活動を始めた。「第一授産共同作業場」と呼ばれたそこでは、教材や生活用品など、多くのものが作られていた。そんな中、駐留していた米軍・オーストラリア軍の宿舎で使用されていたベッドやマットレスの修理が、この作業場に持ち込まれたのが同社のベッドづくりの始まりだった。
戦後の混乱の中、日本の生活様式も欧米のようにベッドを使う日が来ると考えた創業者は、㈱広島ベッド商会を設立。1957 年7 月には広島ベッド商会の製造部門を分離して、ドリームベッド㈱を設立した。
同社は創業以来、自社製造にこだわり、デザインから製造までを一貫して行なってきた。
1979 年には、アメリカ・サータ社を皮切りに、海外のブランドと業務契約を結び、社名を冠した自社ブランドの「ドリームベッド」のほかに、世界中から選び抜いたハイブランドの商品をラインアップしている。主要ブランドは、全米売り上げ№ 1 マットレスブランド「Serta(サータ)」、フランスのコンテンポラリー家具「ligne roset(リーン・ロゼ)」、ドイツのプレミアムベッドブランド「ru(f ルフ)」、そして、日本のウォータベッドの国内シェア№ 1 の「WATER WORLD(ウォーターワールド)」。これらの海外提携ブランドは、ライセンス契約により自社工場で生産している。単なる輸入家具としてではなく、ディティールにこだわりながらも日本の生活様式や環境に合わせ微調整した高品質なオリジナル製品を生産することができるのだ。こうした技術提携により、海上運賃や通関などの輸入コストが抑えられ、リーズナブルな製品提供やスピーディーなアフターサービスを実現するとともに、長年培ったノウハウや技術を生かした質の高いモノづくりを実現している。2003 年にはグループ企業10 社を統合し、製販が一体化した新生ドリームベッド㈱が誕生。
現在はベッドを中心に、寝室からリビングなど、新たなライフシーンを演出するインテリアアイテムを製造・販売するグローバル企業へと発展している。数多くの一流ホテルや商業空間への導入実績がそれを証明している。