いずれも渋谷の人気店だった同社の系列3店が閉店となったことで、同店だけは守らねばと多くの支援者が立ち上がった
HOTERESスタッフが新型コロナウィルス関連のニュース。業界に関係するニュースを紹介するコーナーの第5回。今回は毛利愼がお送りします。
昨日5月4日、安倍首相から緊急事態宣言のさらなる延長が発表された。特定警戒都道府県以外の地域では小規模イベントについては緩和されつつありますが、東京都、大阪府といった大都市では依然、厳しい条件下での外出や店舗の営業に自粛要請が続き観光、飲食業界同様、もしくはそれ以上に厳しいのがナイトエコノミーに属するエンターテインメント業界だ。世界的に見てもこれだけ文化・芸術に対する支援がなされない国も少ないといわれ、韓国・中国では既にエンタメ業界の再始動される中、いずれの地域においても引き続きナイトエンターテインメントには業態指名でほぼ営業および開催禁止に近い自粛が“要請”されている。
その中で今、エンターテインメント業界の生き残りに一縷の望みとなっているクラウドファンディング状況について紹介する。
①ファン作りが明暗が分けている支援状況
https://party-channel.com/archives/27624
サイトを見ていただければいずれもそれなりには金額が集まっているのを認識していただけると思うが、目標金額との対比で見ると老舗ディスコですら目標金額に到達していないなど事業存続という面では厳しい事業も少なくないのをご理解いただけると思う。
一方、渋谷の「clubasia」は目標金額500万円に対し初日の支援金額が1,800万円強、5日現在3,000万円を超す勢いで集まっている。同様に渋谷の「THE ROOM」、京都の「CLUB METRO」「WORLD KYOTO」も目標金額を大きく上回る支援金額を集めており、知名度の高さ(メディアでの露出も含め)が必ずしも支援額に比例していないことが見てとれ、店舗のファン作りの成否が事業存続に大きく関係することを改めて認識した。これは観光・飲食業界の同様の取り組みでも同じような傾向が出てくることが予想される。
② 国内最大のクラウドファンディング“「CAMPFIRE」
https://camp-fire.jp/
エンタメ業界に限らず、飲食店などもこれまでブロガー、インフルエンサーなどを活用したプロモーションのみに頼ってきた事業者は“現実”をつきつけられる可能性が高い。しかし外出自粛でSNSへのアクセス率が高まってる今の状況を活用し、事業者の生の声を発信することで今から“真のファン作り”をすることは不可能ではない。むしろ発信から感じられる“緊急性や意外性、生々しい吐露”などでファンを増やしている事業者もいるくらいだ。
正直、コロナ疲れで気力を失っている人も多いだろう。また各方面から筆者の耳には既に廃業を視野に入れている事業者も多いという情報も入っている。しかし今一度諦める前に生き残りをかけた挑戦をぜひともしてもらいたい。また支援を求めた後は情報が埋もぬよう、締め切り期日まで定期的に発信し、またシェア数を多く獲得する努力もぜひされたい。
(レポート:毛利愼)
ナイトエンタメ支援の中で「WORLD KYOTO」は、一人あたりの支援額(※平均)が他店と比べダントツに高い