今回は大阪府北部の都市、吹田市を取り上げる。同市は北摂地区に位置し、千里ニュータウンを有している。近年は住宅開発が進展しており、人口増加が顕著な大阪府で注目のエリアとなっている。以下に吹田市のマーケットポテンシャルと大阪府北部のマーケットを見ていこう。大阪府全体のマクロマーケットについては2月、観光マーケットについては2、3 月を参照していただきたい。
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1. マーケットポテンシャル
吹田市の人口は36 万4938 人(2017年3 月末人口)で、大阪府内に占める人口シェアは4.2%となっている。府庁所在地の大阪市の人口シェア29.7%や、大阪市と同じく政令指定都市の堺市の9.6%と比較すれば少ないシェアではあるが、大阪府内では6 番目のシェアであり、人口が集中している都市と言える。吹田市が位置する府北部主要都市を見ると、枚方市が40 万948 人、豊中市が39万8937 人、高槻市が35 万1269 人で、吹田市を含むこの4 市が大阪市、堺市、東大阪市以外で府内における人口30万人以上都市となっており、府北部に人口規模が比較的大きい都市がいくつも見られることが分かる。
増加率(17 年/12 年)を見ると、吹田市は4.3%の増加となり、これは府内主要都市の中で最も高い増加率となっている。府内中心都市である大阪市は0.9%、堺市は▲ 0.9%である。府内主要都市の中で増加が見られる都市は大阪市を除けばすべて府北部の都市となっている。府北部主要都市では吹田市に隣接する豊中市が1.9%の増加で、千里ニュータウンを内包する2 都市が増加傾向にあることが分かる。さらに箕面市が3.9%、茨木市が1.5%、摂津市1.2%と増加しており、吹田市、豊中市を中心にした都市で人口増が見られる。
吹田市の年齢構造を見ると若年人口比率は19.2%、適齢期人口比率は26.9%となり、若年人口比率、適齢期人口比率ともに全国値(18.0%、25.1%)を上回った。その他の府内北部主要都市を見ると若年人口比率は交野市が21.3%で最も高く、次いで茨木市が19.5%、枚方市が19.1%、摂津市が18.9%、箕面市が18.6%、豊中市が18.5%と、全国値を上回っている都市がと多いことが分かる。適齢期人口比率は摂津市が28.5%で最も高く、次いで茨木市が27.7%、池田市が26.7%、箕面市が26.5%となっており、若年人口比率と同様に全国値を上回っている都市が多く、府北部には活性化したマーケットがあることが分かる。高齢者比率(65 歳以上人口比率)を見ると全国値の23.0%来的にも大きな変化はない。
吹田市の婚姻件数(2016 年)を見ると1799 件で、府内婚姻件数に占めるシェアは3.9%であり、人口シェアをやや下回っていることから婚姻マーケットは流出傾向にあると思われる。婚姻率を見ると、吹田市は4.96 件で全国平均(4.93件)とほぼ同レベルとなっている。その他の府内北部主要都市を見ると摂津市が6.08 件で最も多く、次いで茨木市が5.48 件、守口市が5.15 件で高いレベルとなっていることが分かる。
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2020年04月08日(水)