「人柄のいい人」を評価する制度を構築 利他の精神を持ちチームワークで取り組む
「アマネクらしさ」を強く打ち出すためにブランドとしての標準化を追求する
——担当されている仕事の内容を教えてください。
清水 アマネクという会社の課題は人事・労務関連にあります。従業員のほとんどが宿泊運営に関わるスタッフですが、その現場の労働環境の充実に向けた仕組みづくりを推進することが、現在の私の主な仕事です。サービス業は「人」が命であり、私たち管理部は宿泊運営部とお互いの役割をたすき掛けする形で必要な改善策を打ち出し、その実現につなげていくことになります。
現在、アマネクがオペレーションしているホテルの客室数は合計約600室ですが、2021年から2022年にかけてさらに600室以上が一気に増えることになります。そのため「人」に投資して、新しい体制を2020年中に構築しておく必要があります。
——具体的にはどのような施策を打ち出していきますか。
清水 これまでアマネクは、主に既存のホテルを買い取ってリノベーションする形で軒数を増やしてきたため、現場のソフト面が標準化されていないという悩みを抱えてきました。「アマネクらしさ」を強く打ち出していくためには、ブランドとして標準化を追求する必要があります。
そこで今、アマネクとしてのビジョンやバリュー、行動指針を言語化して「アマネクの運営とはこういうもので、アマネクの社員はこういう人になってほしい」「そのために会社は社員とこういう約束をします」というものを具体的に伝えていこうとしています。
——キャリアパスについては、どのような考え方で仕組みを構築しますか。
清水 まずワークフローを標準化することで、スタッフが別の施設に異動したときに「やり方が違う」という現象をなくす必要があります。現場間で人材のシャッフルを行なうことで、同じアマネクブランドでありながらホテルによってやり方が違うことに気づいてもらう方法も有効かもしれません。その上で「アマネクらしいサービスとはこれだよね」という共通認識を持てるところまで辿り着きたいと思います。
キャリアアップという意味では、ホテルの現場の社員に本社に異動してもらう形も実施することになると思います。また、現場の仕事を続けたい人に対するキャリアパスについても、仕組みの構築が求められます。2020年には大きな施設も完成するので、50室のホテルの支配人に向けて「次は200室のホテルが待っています」といった形で、キャリアパスを提示していきたいと思います。