セミナー登壇者。左から佐々木ひろこ氏(一般社団法人Chefs for the Blue)、花岡和佳男氏(シーフードレガシー)、勝川俊雄氏(東京海洋大学)、野本良平氏(羽田市場)、前田尚毅氏(サスエ前田魚店)、オリヴィエ・ロランジェ氏、石井真介氏(シンシア)、杉田孝明氏(日本橋蛎殻町すぎた)、岸田周三氏(カンテサンス)、山口浩氏(神戸北野ホテル)
10月 21日、海の未来を考える若手料理人グループ、(一社)Chefs for the Blue(シェフス・フォー・ザ・ブルー)と水産コンサルタント企業の(株)シーフードレガシーが主催する、「私たちの食糧庫である海を守ろう~オリヴィエ・ロランジェ氏を迎えて~」セミナーが行なわれた。 国連が 2030年を期限として掲げた持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)への注目が高まる中、日本国内においても、政府は昨年12月に 70年ぶりに漁業法を改正し、法律に「水産資源の持続的な利用を確保する」と明記している。
同セミナーでは、(株)シーフードレガシーの代表取締役花岡和佳男氏、東京海洋大学の勝川俊雄准教授が日本の海洋漁業の現状を説明、パネルディスカッションではシンシアのオーナーシェフ石井真介氏、羽田市場(株)の野本良平氏、(株)サスエ前田魚店の店主前田尚殻氏などが国内の水産業について、「高級魚の奪い合いや未成魚の乱獲による資源の減少」を語り、ホテル・レストラン業界からは日本橋蠣殻町すぎたの店主杉田孝明氏、カンテサンスのオーナーシェフ岸田周三氏、神戸北野ホテルの総支配人・総料理長山口浩氏が「高級魚の高騰と魚介の減少に対して料理人は何をするべきか」など、各界を代表する面々が、サステナブルシーフードに関して熱心に話し合った。
共催した(株)ぐるなびは「日本の食文化を守り育てるという企業使命のもと、このセミナーを通して日本の料理人が持続可能な食や料理人の在り方を考えることで、多様な社会課題の解決に貢献できる存在になることを目指したい」とコメントした。