今回取り上げるのは三大都市圏である首都圏（東京）、近畿圏（大阪）に次ぐ中京圏の核都市となっている名古屋市だ。JR 名古屋駅周辺や栄などの商業集積を有しており、観光でも名古屋城や名古屋市東山動植物園を始めとした人気の観光スポットも多い。中京圏の経済を牽引している都市である。以下に名古屋市のマーケットポテンシャルと愛知県の観光マーケットを見ていこう。
 
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１.マーケットポテンシャル
 
　愛知県の県庁所在地であり、政令指定都市でもある名古屋市の人口は220万6437 人（2017 年12 月末人口）で、愛知県内の人口シェア30.2％と県内で最も多い人口を有し、県内一極集中の様相を呈している。また、その人口規模は東京23 区、横浜市、大阪市に次ぐ国内第4 位であり、中京圏の中心都市と位置づけられる。
 
　その他の県内主要都市をみると豊田市が40 万9105 人、一宮市が38 万701 人、岡崎市が37 万4947 人、豊橋市が36 万3280 人、春日井市が30万5232 人で、この6 市が県内における人口30 万人以上都市であり、県内総人口の5 割強を有している。比較的人口規模を有している都市が名古屋市周辺を中心として県内に複数存在していることがわかる。
 
　増加率（17 年／ 12 年）をみると、県内主要都市において増加の都市と減少の都市がほぼ半数ずつとなっている。その中で名古屋市は1.1％の増加となった。その他県内主要都市では東海市が3.2％、刈谷市が2.6％、安城市が2.2％で、比較的高い増加率となっている。減少している都市の中では瀬戸市が▲ 1.8％、半田市が▲ 1.0％で比較的減少しているが、概ね微減程度で留まっている。
 
　名古屋市の年齢構造を見ると若年人口比率は17.7％、適齢期人口比率は27.7％となり、若年人口比率は全国値（18.0％）を下回ったが、適齢期人口比率は全国値（25.1％）を上回った。その他の県内主要都市をみると若年人口比率は安城市が21.7％で最も高く、次いで東海市が20.8％、半田市・豊田市が20.7％、刈谷市が20.6％、岡崎市・西尾市が20.5％と、20％以上の比率となっている若い世代の多い都市が多く存在しており、県内主要都市では名古屋市以外全ての都市で全国値を上回っている。適齢期人口比率も全国値を超えている都市が多く、刈谷市が32.0％、豊田市が30.1％と30％以上の都市も見られる。また高齢者比率も名古屋市は21.2％で全国値（23.0％）を下回っている。県年ベースの80％～ 95％程度になると思われ、比較的高いマーケットポテンシャルを持っていることがわかる。名古屋市の人口規模においては今後も県内で最も高いポテンシャルを維持できるだろう。
 
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※観光・ブライダルマーケット、「愛知県主要都市の人口マーケットトレンド「愛知県主要都市の年齢構成」「愛知県主要都市の将来推計人口」「都市勢圏」「拠点性と流入傾向」「愛知県主要都市の婚姻マーケットトレンド」「愛知県の観光目的日帰り・宿泊比率」「愛知県の観光目的県内・県外客比率」「愛知県の観光消費額単価」「国籍別訪日外国人の愛知県への訪問率」、解説、図表など詳細なデータにつきましては本誌ご購入、または電子版有料版にご登録いただけますよう、お願い申し上げます。 

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