ときにミスが起こり、お客さまを失望させ、厳しいお叱りを受けることもめずらしくありません。特に一生に一度の晴れ舞台に携わる私たちにとっては、これは宿命ともいえるものです。
もしお叱りを受けたとき、私たちがこれに誠心誠意お詫びするのは当然のことと思います。ただ一方で、ときに、あまりに行き過ぎたお叱りを受けることがあります。
いわゆる「悪質クレーム」です。
具体的には、①長時間かつ執拗な叱責、②あまりに過大な賠償金の請求、③土下座などの強要、④ SNS への拡散等を通じた信用の毀損、⑤暴力などが挙げられます。
今般厚生労働省は、これらの行為を想定し「カスハラ」という呼称を与え、今後の対策の必要性を報告しました。
私は法律を用いる仕事柄、こうした「悪質クレーム」の実態を見聞きすることが多くあります。確率的にはわずか少数ではありますが、悲しいことに、お客さまの中にはスタッフの人格を否定し、尊厳を蹂躙(じゅうりん)するような言葉を投げかけ、または行動を取る方がいます。
私たちはサービス業界だから、ブライダル業界だから、こうしたことにただひたすら耐えなければならないのでしょうか?
私は、そうは思いません。
私自身、こうした「悪質クレーム」に傷つき、追い詰められてしまった仲間を、法律の力を使ってサポートした経験が少なからずあります。
私たちは確かに「お客さま商売」をしている身ですが、あまりに過剰な言動に対しては、「ともに働く仲間を守る」ためにも、毅然とした対応をとらなければならないケースはあると信じています。
「ともに働く仲間を守る」。
不幸にも、ときに訪れてしまうこうした場面に、法律はなにができるのか。
法律は、どこまで傷ついたスタッフを救うことができるか。
BRIGHT を立ち上げて以降、そうした思いをもって活動してきているつもりです。
そんな私にとって、今般、「カスハラ」という言葉が行政から発せられたことは、小さいながらも期待のもてる一歩であると考えています。
お客さまはもちろん、ブライダルで働く人たちも幸せな業界にしていくためにも、「カスハラ」対策の今後の深化を期待しています。
さて、約4 年にわたって連載してまいりましたこのコラムですが、次回が最終回となります。もう1 回だけ、お付き合いください。
ときにミスが起こり、お客さまを失望させ、厳しいお叱りを受けることもめずらしくありません。特に一生に一度の晴れ舞台に携わる私たちにとっては、これは宿命ともいえるものです。
もしお叱りを受けたとき、私たちがこれに誠心誠意お詫びするのは当然のことと思います。ただ一方で、ときに、あまりに行き過ぎたお叱りを受けることがあります。
いわゆる「悪質クレーム」です。
具体的には、①長時間かつ執拗な叱責、②あまりに過大な賠償金の請求、③土下座などの強要、④ SNS への拡散等を通じた信用の毀損、⑤暴力などが挙げられます。
今般厚生労働省は、これらの行為を想定し「カスハラ」という呼称を与え、今後の対策の必要性を報告しました。
私は法律を用いる仕事柄、こうした「悪質クレーム」の実態を見聞きすることが多くあります。確率的にはわずか少数ではありますが、悲しいことに、お客さまの中にはスタッフの人格を否定し、尊厳を蹂躙(じゅうりん)するような言葉を投げかけ、または行動を取る方がいます。
私たちはサービス業界だから、ブライダル業界だから、こうしたことにただひたすら耐えなければならないのでしょうか?
私は、そうは思いません。
私自身、こうした「悪質クレーム」に傷つき、追い詰められてしまった仲間を、法律の力を使ってサポートした経験が少なからずあります。
私たちは確かに「お客さま商売」をしている身ですが、あまりに過剰な言動に対しては、「ともに働く仲間を守る」ためにも、毅然とした対応をとらなければならないケースはあると信じています。
「ともに働く仲間を守る」。
不幸にも、ときに訪れてしまうこうした場面に、法律はなにができるのか。
法律は、どこまで傷ついたスタッフを救うことができるか。
BRIGHT を立ち上げて以降、そうした思いをもって活動してきているつもりです。
そんな私にとって、今般、「カスハラ」という言葉が行政から発せられたことは、小さいながらも期待のもてる一歩であると考えています。
お客さまはもちろん、ブライダルで働く人たちも幸せな業界にしていくためにも、「カスハラ」対策の今後の深化を期待しています。
さて、約4 年にわたって連載してまいりましたこのコラムですが、次回が最終回となります。もう1 回だけ、お付き合いください。
第43回
夏目 哲宏 今さら知らないとは言えない「ブライダルと法律」講座
第43回 行き過ぎたクレームをストップ!「カスタマーハラスメント対策」に注目
【月刊HOTERES 2019年04月号】
2019年04月19日(金)