今回取り上げるのは岐阜県の県庁所在地、岐阜市。斎藤道三や織田信長が城主として栄えた町として知られ、長良川や金華山、岐阜城など観光資源も多い。また県内の商業の中心地となっており、駅前商業集積や歓楽街なども有している。以下に岐阜市のマーケットポテンシャルと岐阜野県の観光マーケットを見ていこう。
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1.マーケットポテンシャル
岐阜県の県庁所在地である岐阜市の人口は40 万4168 人(2017 年3 月末人口)で、岐阜県内の人口シェア20.0%と県内で最も多い人口を有している。
その他の県内主要都市をみると大垣市が15 万7624 人、各務原市が14 万6189 人、多治見市が11 万1189 人で、この4 市が県内における人口10 万人以上都市であり、県内総人口の4 割強を有している。
以降は可児市が9 万5371人、高山市が8 万9353 人、関市が8万8422 人と続いている。
県内第2 の都市である大垣市のシェアが7.8%であることから岐阜県内における人口構造は岐阜市の一極集中であることがわかる(図表1)。
増加率(17 年/ 12 年)をみると、県内主要都市のほぼ全てにおいて減少傾向となっている。岐阜市は▲ 1.3%の微減となった。その他主要都市では瑞穂市が3.3%、美濃加茂市が2.2%でこの2 市のみが増加となった。それ以外では下呂市が▲ 7.2%で最も減少幅が高く、次いで海津市が▲ 7.0%、飛騨市が▲6.9%と岐阜県北部の減少幅が比較的高くなっている。減少都市が多い中で各務原市が▲ 0.3%、可児市が▲ 0.4%、大垣市が▲ 0.9%の3 市が比較的減少幅が小さい(図表2)。
岐阜市の年齢構造を見ると若年人口比率は18.5%、適齢期人口比率は24.1%となり、若年人口比率は全国値(18.0%)を上回ったが、適齢期人口比率は全国値(25.1%)を下回った。
その他の県内主要都市をみると若年人口比率は美濃加茂市が20.9%で最も高く、次いで本巣市が20.6%、羽島市が20.0%でこの3 市は若年人口比率20%以上の高い比率となっている。
その他でも瑞浪市・各務原市・可児市が19.6%、大垣市が19.2%、高山市・多治見市が18.8%と高い都市が多いことが特徴だ。適齢期人口比率は瑞穂市が30.6%で全国値を大きく上回っている。
その他県内主要都市を見ると美濃加茂市が27.9%、可児市が25.9%、各務原市が25.3%で、この4 市のみ全国値を上回っている。若年人口比率が高い都市が多い岐阜県だが、高齢者比率が全国値(23.0%)を上回っている都市も多く、県内の高齢化は進展し続けている状態になっている。
将来推計人口をみると岐阜市はすでに減少フェーズに突入すると推計されている( 図表3)。
2040 年頃には2010年ベースから約15%程度減少するとみられている。その他の県内主要都市を見ると、美濃加茂市と瑞穂市は2040 年頃でも2015 年ベースを維持されると推計され、それ以外の都市は岐阜市と同様すでに減少フェーズに突入していることがわかる。美濃加茂市、瑞穂市以外の県内主要都市は将来的には2010 年ベースの60%~ 85%程度になると思われる。人口減少しているものの、岐阜市の人口規模においては県内で最も高いポテンシャルを維持できるだろう。
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※図表や観光・ブライダルマーケット、「岐阜県主要都市の人口マーケットトレンド」「岐阜県主要都市の年齢構成」「図表3 岐阜県主要都市の将来推計人口」「都市勢圏」「拠点性と流入傾向」「岐阜県主要都市の婚姻マーケットトレンド」「岐阜県の観光目的日帰り・宿泊比率」「岐阜県の観光目的県内・県外客比率」「岐阜県の観光消費額単価」「国籍別訪日外国人の岐阜県への訪問率」、解説、図表など詳細なデータにつきましては本誌ご購入、または電子版有料版にご登録いただけますよう、お願い申し上げます。
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