世界最大の旅行口コミサイト「TripAdvisor(R)」の(トリップアドバイザー、、日本語サイト:www.tripadvisor.jp)は、全世界の宿泊事業者および旅行者を対象にした世界最大規模の旅行動向調査である「TripBarometer(トリップバロメーター)」(以下、トリップバロメーター)を発表した。
トリップバロメーターは、トリップアドバイザーが年に2回発表する、旅行者の消費動向や各国の特徴、旅行の計画の立て方の違いなどを把握することを目的とした調査。今回の調査ではスマートフォンを使って旅行の計画や予約を行う人々を「スマホトラベラー」と定義し、彼らの行動や習慣について分析した。
【調査の主な結果】
■スマートフォンを使って旅行の計画や宿泊先などの予約を行う人々を「スマホトラベラー」と定義
■トリップバロメーターに回答した旅行者全体の42%がスマホトラベラー。うち、日本人旅行者では38%がスマホトラベラー。
■スマホトラベラーが最も多いのはタイと中国で、その割合は65%に上る
■旅行者全体に、直近の旅行の宿泊施設の予約経路について聞いたところ、「オンライン」が全体の67%を、「モバイルアプリ」が8%を、「オフライン」が25%を占めた。アプリ経由の予約は昨年の4%から倍増
■「オンライン」予約のうち、6%がスマートフォン経由で宿泊施設を予約
■「SIMカードや携帯電話の貸し出し」などスマホトラベラーが求めるモバイル周りのサービスに宿泊施設はまだ対応しきれていない状況
■特に日本は、「モバイルに適したウェブサイト」作りが課題として挙げられる
【調査概要】
目的:国、地域、世界の旅行トレンドの集計・分析・発表
実施機関:調査会社Ipsosがトリップアドバイザーの委託を受けて実施
集計期間:2015年1月16日~2月2日の間にオンラインで実施
対象国・地域: 世界7エリア・32の国と地域
(アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ブラジル、カナダ、西インド諸島、中国、エジプト、フランス、ドイツ、ギリシャ、インド、インドネシア、アイルランド、イスラエル、イタリア、日本、ヨルダン、 マレーシア、メキシコ、モロッコ、ニュージーランド、ポルトガル、ロシア、南アフリカ、スペイン、スイス、 タイ、トルコ、アラブ首長国連邦、イギリス、アメリカ)
対象者:旅行者34,016名、宿泊事業者10,261名、合計44,277名 ※1)
うち日本人回答者は2,169名 (旅行者 2,001名、宿泊事業者 168名)
特記事項: 前回の調査結果との整合性を図るため、調査データには世界のオンライン人口比を、全体、及び各国・地域別にも加重
※1)「旅行者」はトリップアドバイザー利用者および、Ipsosのパネリストでオンライン上の旅行計画を昨年立てたことがある人のうち、本調査への参加に同意した人を指す。宿泊事業者は、トリップアドバイザーの無料マーケティングツール利用者から抽出している。
■旅行計画や予約をスマートフォンで実施したことがある「スマホトラベラー」が4割を超える
トリップアドバイザーでは、旅行者パネルの回答者のうち、スマートフォンを使って旅行の計画や、宿泊施設・観光施設やツアー等の予約を実施したことがある人を「スマホトラベラー」と定義した。今回の調査結果では、旅行者パネルのうち、42%の人が「スマホトラベラー」に該当した。
スマホトラベラーの割合が多い国トップ15を見てみると、タイと中国が共に65%で割合が最も多いという結果になった。日本のスマホトラベラーの割合は38%で、この割合は旅行者全体の平均である42%より低く留まっている。
■モバイルアプリ経由の宿泊施設の予約は昨年より倍増
旅行者全体に、直近の旅行の宿泊施設の予約経路について聞いたところ、予約サイト(OTA)・宿泊施設のウェブサイト・トリップアドバイザーからの予約を含む「オンライン」が全体の67%を、「モバイルアプリ」が8%を、「オフライン」が25%を占めた。昨年2014年に実施した調査では、「オンライン」が70%、「モバイルアプリ」が4%、「オフライン」が26%だったので、アプリ経由の予約は倍に増えている。また、「オンライン」予約と回答した全旅行者に、どのデバイスから予約をしたか聞いたところ、ノートPCが50%、デスクトップPCが32%、スマートフォンが12%、タブレットが5%という結果だった。
なお、スマホトラベラーに限定した予約経路は、「オンライン」が67%、「モバイルアプリ」が11%、「オフライン」が22%という結果で、旅行者全体と比較するとアプリ経由の予約が全体より3%多いものの、大きな差異は見られなかった。
■スマホトラベラーにとってスマホは旅行に欠かせない重要なアイテム。旅行中でも情報収集
スマホトラベラーにとって、スマートフォンは旅行に欠かせない重要なアイテム。スマートフォンがあることによって、「瞬時に情報にアクセスできる」(66%)、「旅行中に写真を撮り、写真や経験を共有することができる」(57%)、「より効率的に旅ができる」(44%)、「旅の途中で宿泊予約を行える」(37%)などという意見が挙げられている。
スマホトラベラーは旅行者全体と比較して、旅先での調べものや予約もアクティブ。旅先でモバイル端末を使う場面について聞いたところ、旅先で「レストランを探す」(72%)、「旅行中にやりたいことを探す」(67%)、「他の旅行者の口コミを読む」(64%)、「ホテルを探す」(50%)、「レストランを予約する」(46%)など、スマホトラベラーは旅をより充実させるための情報収集にスマートフォンを駆使している。