㈱NIPPON PAY 代表取締役社長 高木 純 氏
ホテル国際21 常務取締役総支配人 加藤 潤 氏
年間4000 万人の訪日外国人達成に向け全国規模で動き出した。これまで首都圏中心に動いていた外国人観光客も地方都市へ足を伸ばし、日本ならではの風景やさまざまな体験を通して旅行を満喫している。国際化に拍車がかかる中で観光誘致と同時に国際的に通用する仕組み作りも不可欠となった。その1 つとしてキャッシュレス化は治安問題も含め必須であり、金融や通信の分野でキャッスレスサービスが立ち上がっている。そこで今回は国際化に向けて長野市内のリーディングホテルとして動き出したホテル国際21 加藤潤常務とキャッスレス化を推進しているNIPPON PAY 高木純社長に取り組みをお聞きした。
▶長野県は「スノーモンキー」や白馬のスキー場など冬の自然やスポーツを軸に訪日外国人客数を伸ばしています。年次推移を見ても10 万人単位で外国人宿泊者数も増加しています。新幹線など交通の至便さもあり、地方都市に外国人観光客が足を伸ばし始めていることから、今後も期待できます。現状、長野市内のホテルはいかがでしょうか。
加藤 長野県内全体の外国人宿泊者数は約90 万人に達しています。台湾、中国、香港のほか、スキーを目的にオーストラリア人が約14 万人、アメリカ人も3万人を超えています。
長野市内の外国人宿泊者数は約10万人です。台湾、中国、香港の順で、ドイツやオーストラリア人も年間4000 人ほどが宿泊をしています。当ホテルは1998(平成10)年に開催されました冬季長野オリンピックおよび冬季長野パラリンピックの際には、IOC・IPC の本部ホテルにしていただきました。その経緯から長野市内のリーディングホテルとして地域に根差すとともに、長野県のお客さまはもちろんのこと、国内外のお客さまにご満足いただき、国が目指す訪日外国人客4000 万人達成に向けた一助として貢献できるよう、市内ホテルとの連携を図り、国際化に対応できるホテル、地域を作り上げていくことを使命としています。外国人宿泊者比率は台湾を中心に前年対比124%の増加となり、確実に実績を積み上げています。団体客は旅行エージェントから集客するとともに、FIT 比率を高めていくためにトリップアドバイザーなど、海外向け情報発信機能を活用し、個人旅行の誘致にも積極的に取り組んでいます。