伊藤 淳 氏
クラリス ウエディング ブランドエグゼクティブ/クラリス ウエディングプランナースクール校長/クラリス ウエディングプランナー研究所所長
〈プロフィール〉1997 年より㈱リクルートのゼクシィ事業部に8 年間在籍。ゼクシィ「茨城・栃木・群馬版」の立ち上げ責任者を経て、ホテルウェディンググループゼネラルマネージャーに就任。2005年退職し、「クラリスウェディングプランナースクール」を創設、第一線で活躍できるウエディングプランナーの育成に携わる。07 年に㈱リクルートと共同で現役プランナー向け研修を生み出し、ウエディングの打ち合わせオペレーションの改革を提唱する「明日からウエディング」を考案。さらにプランナーだけにとどまらず、ウエディング業界全体の活性化のためジュエリー業界のスタッフや現場キャプテンのトレーニングにも力を注いでいる。
関東地方も梅雨入りし、私が1 年間で一番嫌いな季節になりました。新緑から深緑へと変わっていく様子はそれはそれで素敵な風景ですし、この時期ならではの花、紫陽花もとても情緒的ですから悪いところばかりではないのですが、やはり青空と光注ぐ風景の方が心は晴れやかになります。梅雨が明ければ夏が来ます。この季節の移り変わりも日本の魅力ですからそれぞれの季節を楽しみたいと思います。
さて今回のコラムのテーマは引き続きマネジメントについてです。今回はホテルからウエディング組織をマネジメントする際に重要な「指標」について考えてみたいと思います。ホテルから見たウエディング組織への指標は「売上」、「利益」そして「組数」などがあります。これはホテルに限らずウエディング組織に対するマネジメント指標としてはごく一般的な指標だと思います。しかしホテルには「GOP(業務総利益)」という重要な指標があります。この指標をウエディングに当てはめるとかみ合わない部分が生じてきます。それは「売上」と「組数」という指標にウエディング組織が翻弄され、まちがった戦略に走ってしまったり、大胆な改革の阻害要因になったりする可能性があるからです。