スマイル ブリュー カンパニー 代表/日本酒スタイリスト 島田 律子 氏
㈱プレミアム・サケ・コンソーシアム 代表取締役 上野 伸弘 氏
日本酒造組合中央会認証「日本酒スタイリスト」として精力的に活動を続けるタレントの島田律子氏が、日本の伝統文化、日本酒の魅力を深く伝えることで、海外からのお客さまをおもてなしするホテル、レストランの力を向上させるためのヒントをお届けしていく本連載。今回は東京・品川で長期熟成日本酒BAR『酒茶論』を展開する、株式会社プレミアム・サケ・コンソーシアム代表取締役の上野伸弘氏にご登場いただいた。16 年前から「熟成酒」「古酒」の魅力を伝え続けることで、日本酒の価値を高めようと奮闘してきた上野氏に、さまざまな角度からアプローチしている取り組みの方向性と意義について話を聞いた。オータパブリケイションズ代表取締役の太田進を交えた鼎談の第2回をお伝えする。
蔵元にとって最も喜ばしいのは
晩酌用の一般酒が売れること
島田 上野さんは大学と共同で海の中に取り置きした酒の研究を進めています。「海」というのがロマンチックでいいですね。日本酒がどのように熟成されたのかというストーリーもポイントになりそうです。
上野 日本酒のストーリーを伝える役割は、特にホテルマンに求められると思います。ホテルという優れた箱の中で、凛りんとしたバーテンダーが日本酒のストーリーを展開し、細やかでエレガントなサービスを提供する。それによって日本酒のおいしさの度合いはどんどん上がります。“ おいしさ度” を上げて、本来の味以上のものをどれだけエッセンスとして皆さまに提供できるか。それが酒を提供する側の大きな仕事となります。「海」というイメージをよりよい形で展開していければ、それはサービスの向上にもつながっていくはずです。