2027 年 品川・名古屋間の開業を目指すリニア中央新幹線。286㎞を約40 分で駆け抜けていく。トヨタ自動車や製薬会社など日本の産業を支えている名古屋と首都圏がまさに目と鼻の先の距離となる。目まぐるしく変化する名古屋市場の中で、来年で開業20 周年を迎えるホテルがある。それが「ANA クラウンプラザホテルグランコート名古屋」だ。株主は名古屋の名だたる企業が名を連ね、まさに地域に根づいた愛されるホテルを目指している。そこで今回は2017年着任された加藤範久専務取締役総支配人に現状と人材への思いをお聞きした。
福永 地域に愛されるホテルを目指して開業から来年20年を迎ようとされていらっしゃいます。現状、人手不足は深刻な問題としてより強くなってきましたが、御ホテルがこれから30 年、40 年と継続していくために取り組まれていることをお伺いできればと思います。始めにホテル開業から今日にいたるまでの経緯をお聞かせ下さい。
加藤 1999(平成11)年4 月8 日、「全日空ホテルズ ホテルグランコート名古屋」の名称で金山総合駅前に開業しました。名古屋鉄道や中部電力、興和、トヨタ自動車など名古屋や中部地区の財界など40 社が株主となり、“清く 明るく 温かく”という社訓のもと、地元に愛されるホテルを目指して、今もなお日々精進しています。そして2003(平成15)年4 月㈱エーエヌエー・ホテルズとのフランチャイズ契約を締結し、2006(平成18)年12月フランチャイズ契約の締結先が㈱エーエヌエー・ホテルズの事業継承会社であるIHG・ANA ホテルズグループジャパン合同会社に変更となり、2010(平成22)年にホテル名を「ANA クラウンプラザホテルグランコート名古屋」とし、現在に至ります。とても長い名称ですがそこにはそれぞれの思いが込められているのです。