“ 今の若者は自発的な行動意欲に乏しい” と嘆いたり、どこへも行かずに家にこもっている我が子の成長に不安を感じていらっしゃる方はいませんか? 消極的な言動には彼等彼女なりの理由があるのです。それをご理解いただいた上で行動することの意味や目的を伝え、体験させる機会をどんどん与えることで、子どもたちはおどろくほど成長します。とに気づかせてあげること。社会人として送り出す前に学校側がしなくてはならないことだと分かったのです。
兵庫大学 現代ビジネス学科
客員教授 石川夕起子
プロフィール
神戸市出身。ラジオDJ・CM ナレーションなど声の仕事をきっかけに、ブライダル業界に入る。披露宴司会・プランナーとして携わったウエディング数は、4,000 組を超える。2000年ワタベウェディング株式会社三ノ宮店店長に就任。『 国内挙式事業』を強化し、2005 年神戸グランドプラザ店長に就任。翌年には2 店舗をトップ表彰へ導く。2011 年関西国際大学人間科学部経営学科ブライダルコースの講師に就任。ブライダルの実践を通した経営、人間力、常に「目的」と「意図」を意識した行動を伝えている。2018 年4 月より兵庫大学現代ビジネス学科客員教授に就任。次世代をになう学生育成に取り組む。研究紀要「1980 年代から現代におけるウエディングの変遷」等。(イメージトレーナーとしても講演・セミナー活動等全国展開中)。
この春より兵庫大学現代ビジネス学科の客員教授として勤めることになりました。新天地で勤務するにあたり、新ためて次世代を担う若者たちに対する大人たちのかかわり方を考えてみました。豊かな生活環境の中で育っている若者たちに何を伝えることで、バーチャルからリアルな世界に目を向け、会社や社会で求められる、喜ばれる人間に育てていくことができるのかということです。
私は大学の仕事に関わるまでは企業人として新入社員を受け入れ、教育に携わってきました。もともと、将来、教員になることを目指してきましたので教えることについては何も抵抗がなかったのですが、10 年間ほどモヤモヤとしていた気にかかることがあったのです。それはどうして夢と希望を抱いて就職したのにも関わらず、社会人として、専門分野を究めていく者としての基礎的な知識や技術を習得していないのかということだったのです。私は新入社員を受け入れる側でしたので、“一体、どういうことを学んできたの?”と思わず言ってしまいたくなるほど、専門学校や大学時代の過ごし方や、学校側の教育内容に疑問を抱いていました。